けがをした野良の子猫 世話するうちに可愛くなり、家族に迎える
エサを与えていた野良猫が子猫を産んだ。そのうち1匹が他の猫にやられたのか、尻尾を切られるけがをした。見かねて保護して、家で世話をすることになった。
手をかまれながら保護した
京都府内に住む須藤さんは、近所にいる野良猫にエサを与えていた。その猫が2匹の子猫を産んだ。2016年11月、猫のけんかの声がすると思って外に出てみると、1匹の子猫が尻尾を切られる怪我をしていた。母猫をいじめている猫がいたので、その猫にやられたのだと思った。
怪我をした子猫はふらふらになっていて、追いかけたら驚いて側溝に逃げ込み、ちょうど側溝のふたが開いている所にはまるように落ちた。シャーシャーと激しく声をあげて威嚇してきたが、穴にはまっていたので、なんとか保護することができた。子猫は須藤さんに抱き上げられる時、激しく抵抗し、指を強くかんできた。
残る1匹の子猫も保護しようとしたが、姿が見えなくなっていた。
世話するうちに情が移る
保護した子猫は生後2カ月くらいだった。家にあった段ボール箱に入れようとしたが、暴れて逃げようとするので、ガムテープを貼り、ふたをして動物病院に連れて行った。獣医師の前では、観念したようでシャーシャーいうこともなかった。
尻尾の怪我は周りの皮膚を集めて縫合して治してもらった。
須藤さんは、猫を飼うのは初めてで、捕まえる時に指を咬まれたので最初のうちは怖いと思った。ちゃんと触れるまで2週間くらいかかったという。それでも保護して世話をしているうちに可愛くなってきた。小さかったので「ちび、ちび」と呼んでいて、そのまま「チビ」という名前にした。
当時、須藤さんは、猫を飼えないマンションに住んでいたため、しばらくチビちゃんを実家に預け、自宅と行き来しながら世話を続けた。
子猫を新築の家に連れてくる
実家で、チビちゃんがコロンと寝転がっている姿や、背中を向けて毛づくりしている様子を動画で夫に見せると、「もうかんでこない、大丈夫だ」と言った。2017年1月、須藤さんは新築した家にチビちゃんを連れて来て同居を始めた。
実家では天真爛漫だったが、新しい家に連れて来ると、最初は机の下に隠れてしまった。すぐに慣れてきたのはいいが、いきなりクロスで爪とぎをしたという。小さい時にけがをしたせいか警戒心が強く、お客さんが来ると、すぐに2階に上がってしまって出てこない。
それでも須藤さん夫婦はチビちゃんにメロメロだ。
「猫って気まぐれで自分勝手なイメージがあったけど、甘えてきて可愛い。相手をしてほしい時は鳴きながら近寄ってくるし、スリスリしてきます。ゴロンとする時も可愛い。仕草が全部可愛いんです」

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