悩むとーさん、今年に入って5匹!の野良猫を保護 ここ数年ではありえなかった事態
月刊誌『天然生活』『ESSE』で編集長をつとめ、数多くのヒット作をつくり続けている編集者の小林孝延さんこと「とーさん」は、困り顔の元保護犬「福」と元保護猫の「とも」「もえ」、そして今年保護した元野良猫の「ヤン」「イン」と暮らしています。
いったい何がおきているのか
今年に入ってからとーさんは合計5匹の野良猫ちゃんを捕獲しました。2月から月1匹のペース。どうやらわが家の周辺、野良猫の数が急激に増えているようで、近隣からも保健所などに相談が持ちかけられることが増えているようです。ベランダに次々に現れる野良猫たちをみるに、ここ数年ではありえなかったような事態です。いったいになにがおきているのか……。
ひとつ思い当たることは、近隣にあった野良猫の集会所になっていた空き地が宅地造成のためになくなったことです。聞くところによると、その空き地のおとなりにあるお家の方がどうやら餌やりさんらしいと。しかし、ぼくが確認したところ、どの野良猫ちゃんたちも避妊去勢はされておらず、毎年子供を産んでいるようです。その猫たちが居場所の消失とともに近隣に離散していったことが原因ではないかと。
じつは、今年保護したメス猫は全員、出産経験があるか、あるいはおなかに子猫を宿していました。まだ生まれて半年程度の子がすでに数匹の命を宿しているという事実。この繁殖力の強さはやはり脅威です。生まれてくる命に罪はないのでその子達の幸せは確保したい。保護しても、保護しても現れてくる猫たちに、とーさんもかなり疲弊しています。
努力は実っていくと信じて
次々に我が家に運び込まれてくる新入りさんたちのストレスは先住たちにとってもかなりのものでしょう。実際に、猫のともくんは食欲をなくし元気のない状態が続きました(今は回復!)。検査をしても悪いところはみつからず、お医者さんも首をひねるばかり。また、我が家のアイドル、元保護犬の福ちゃんは、これまでなかった粗相が増えてきて、えらいこっちゃです。ただでさえたいへんな洗濯物と掃除が増えて増えて……。
だからといって単に餌やりさんを責めることはできません。ただTNRなど正しい知識が足りないんだなと痛感します。無知によるやさしさは結果的に不幸な猫を増やすことにつながってしまう。こうやってsippoのような心あるサイトでいくら情報発信したところで、結局興味をもたない、問題意識を持たない人は訪れることもしませんから、結局は急速な認知の広がりはさほど期待できないのです。それでもコツコツと発信することはもちろん大切。いつかその努力は実っていくと信じて……。
でも、そうは言いつつも、こうして猫を保護して新しい飼い主さんを探すという自分がやっていることも、違う角度から見れば人間のエゴでしかないわけで。実際、愛猫家以外からはいろんな意見があるというのも知っています。
うーん……ちょっと悩んでいるとーさんなのでした。とにかく、今、ベストと思われる方法で自分のできることをコツコツと続けていきたいと思っています。
あれ??保護犬日記がいつのまにか保護猫日記になっているな最近(汗)。ぜひ、次回は保護犬福ちゃんのかわいさを発信していきたいと思いますので!!!
(次回は8月17日公開予定です)
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