ティッシュ箱に入れ捨てられた子猫 翌日も生きていて保護される
炎天下にティッシュ箱に入れて、子猫が無造作に捨てられていた。発見した人は「うちでは飼えない」とその場を通り過ぎたが、翌日も子猫は頑張って生きていた。見かねて子猫は保護され、知人の猫好きの家で大事に育てられた。
子猫は翌日まで生きていた
2006年夏、炎天下だった。大阪府内にある住宅地の集会所の前に、ティッシュの箱に入れてハチワレの子猫が捨てられていた。
近所の人が猫の鳴き声を聞きつけて発見した。だが、「うちでは飼うことができない。このあたりは野良猫でいっぱいだし……」と思い、その場を離れ、家に帰った。翌朝、「もう死んでいるだろう」と、スコップを持って埋めに行くと、子猫はまだ生きていた。
かわいそうになって、子猫を保護したという。子猫はまだ生後1カ月くらい。ひとまず命拾いした。
知人を頼って子猫を託す
子猫を保護した人の息子は、大阪府に住む辻本さんの夫と知り合いだった。
当時、辻本さん宅では猫を4匹飼っていたので、猫好きな人なら、何とかしてくれると思ったのか、息子は辻本さん宅に子猫を連れてやってきた。
辻本さんはとりあえず子猫を預かった。預かりはしたものの、辻本さんにすれば5匹目の猫。喜びよりも「また1匹増えた」という不安を強く感じた。
「譲渡する気はなかったので、仕方なく自分の子として育てることにしました。でも、可愛かったんです」
いまでこそ辻本さんは猫の保護や譲渡会をして、獣医師やボランティアさんとのつながりもあるが、当時はまだ本格的に活動をしていたわけではなく、戸惑ったという。
不思議な子猫
子猫には「ココちゃん」と名前を付けた。とてもクールで、無表情な猫だった。人見知りもしないが、甘えることもない。人に触られることもブラッシングされることも全く好きではない。嫌なことをされると「ウウッ」と怒ることはあるが、爪も立てないし、怒らない。「シャーッ」ということもない。多くの猫を飼って慣れている辻本さんから見ても「不思議ちゃん」だという。
ただ、子猫のうちから夫が腕の中で寝かしつけていたので、すっかり夫に懐き“パパっ子”になったという。
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