山の中に捨てられていた子猫 カーテンが大好き、やんちゃ猫に
人も通らない山の中に捨てられていた子猫。たまたま運良く保護、譲渡されて、温かい家に迎えられた。すると、大変なやんちゃぶりを発揮。家のカーテンをやぶいて回ったのだった。
山に置き去りにされた子猫
京都府内、周囲に民家もまったくない山の中の道ばたで子猫が1匹発見された。子猫が1匹でいるような場所ではないので、おそらく誰かに捨てられたのだろう。
たまたま仕事で通りかかった人が道の端にいた子猫を保護した。だが、自宅で猫を飼うことはできなかったため、譲渡活動もしている地元のペットショップに子猫を連れて行った。
京都府内に住む中西さんは、そのペットショップのブログを見るのが日課になっていた。譲渡先を探している猫が掲載されていて、子猫だけでも20匹ほどいた。
「その子猫は生後2カ月半になっても譲渡先が決まらず、掲載されていました。ブログには、誰かに引き取ってもらえないと、次の子を迎えられないと書かれていて、毎日のように投稿されていました」
中西さんは当時「にゃんこ先生」という6歳の元保護猫を飼っていて、その猫への愛情が強くなっているのを自分で感じていた。
「にゃんこ先生が死んだらどうしよう、と不安が募ってきたんです。にゃんこ先生も友達がいたほうが楽しいだろうし、多頭飼いしてもいいかなと」
中西さんは2013年5月、先住のにゃんこ先生との相性が心配だったため、2週間のトライアルからスタートした。まだ2カ月半だった子猫には「金閣」ちゃんと名付けた。
金閣ちゃんは3日目くらいから、にゃんこ先生の後をついて回るようになった。にゃんこ先生は、年の離れた妹がじゃれてくるのに、あきらめ顔で付き合っているようだった。
猫育児に振り回されて
もっとも、中西さんは、遊び盛りの子猫、金閣ちゃんの世話で「頭がおかしくなりそうだった」と振り返る。
「にゃんこ先生はおっとりしていて、人に甘えるのが上手なんですが、金閣は天真爛漫。カーテンに登るのが好きで、カーテンが全部ボロボロになってしまいました。外から見たら、暴れる子どもがいるか、家庭内暴力が起きているように見えたと思います」
当初はカーテンが破られるたびに買い替えていたが、たった1日でびりびりに破られたので、途中からあきらめて、1年くらい破れたカーテンのまま過ごした。
金閣ちゃんは、食べ物への執着もすごかった。うっかり食卓にごはんは置いておけない。米やパン粉、小麦粉の袋まで食いちぎられた。
「想定外のことが多くて、まるで猫とは違う生き物を飼ったようでした」
まるでスパイダーマンのような金閣ちゃんに翻弄されながらも、中西さんは金閣ちゃんのことが愛おしくて仕方がないという。

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