退院後、5日ぶりに愛猫と対面! 凶器の“スリスリ”に、体幹が鍛えられる日々
猫は3年の恩を3日で忘れる、ということわざがありますが、経験上さすがに3日で忘れることはなくても、近い部分は感じています。つまり、猫はそれくらいサッパリしているということです。きっと、いい意味で……。
5日ぶりでもいつも通りの猫たち
先日、足の手術で4~5日入院していたのですが、久々に自宅に帰っても、猫らは出迎えるどころか、一向に出てきませんでした。
窓際のお気に入りの寝床で、目を閉じたり開いたりしつつも、くっついたまま動かない2匹が遠くにいました。夫や子と話す私の声が聞こえているはずなのに、視線はこちらに向きません。そうだよね、久々の飼い主より、その瞬間の眠気のほうが大事よね……。
それから2~3時間経って夕方になり、サビ猫の「あんず」がオヤツをねだりにやってきました。その反応は「久しぶり~元気だった?」ではなく、いつも通りの様子で「アンタいるなら、私に早くオヤツを!! 早く出して!」という調子でした。確かに、私はオヤツ出し係ですからね。
キジトラ猫の「モモ」にいたっては、夜になってから私のそばまで出てきて、私の顔を見ると「あ、君いたんだ?」みたいな様子で一瞥。
まぁ、モモは非常に人見知りの猫なので、初対面の人や苦手な人の気配がすると、どこかに隠れてしまうので、私のことは、あまり意識していないということなのでしょう。むしろ信頼関係があるってことなのかもしれません(……そうなのか?)。
私の4泊5日の入院で、夫と娘には、それはそれは大きなインパクトを与えてしまいましたが、猫たちにとっては、大したことではなかったようです。
もはや凶器! あんずの“スリスリ”
退院してから、猫に関して1つだけ困ったことがありました。
退院の翌朝、猫らの食事の準備をすることに。すると、あんずが足にまとわりついてきて、ニャーニャー鳴きます。これは、いつもの朝の光景で、今までは微笑ましい朝のひとときだったのが、苦行になってしまったんです。
足にできた腫瘍を切除する手術をしたので、左すねにタテ10センチ近い傷ができ、術後1週間近くは痛み止めを服用していました。その傷口に猫の体をスリスリされると、痛いのなんの……。
しかも、傷口はすねの外側なので、ちょうど猫がスリスリしやすい場所。朝は痛み止めが切れて、何もしなくても痛いところに、あんずの頭突き、そして体重がズシッとかかります。あんずにとっては、軽くスリスリしているだけのつもりでしょうが、かなり重たいんです。もちろん、傷の保護はしていても、ちょっと触れるだけでも痛くて痛くて……。
「あんずちゃん、足が痛いからしばらくスリスリお休みして」と、2歳の娘に言うように伝えてみましたが、まぁ、伝わりませんよね……。
初日は避けながらも我慢していたのですが、2日目からは耐えられなくて右足だけで立つことにしました。ヨガでいう木のポーズ、片足立ちで猫の食事の支度をしました。
すると、なぜか両足立ちよりもやたらまとわりついてくるようになり、私も片足立ちでフラフラしてくるのを、体幹に力を入れて保ってみたり、妙なトレーニングができました。これを10日くらい続けていますが、筋力が付くでしょうか。
頑張ってくれた猫ら
入院中、夫は2歳の娘と猫の世話をしていたわけですが、子の苦労話は山積みな一方、猫の話はほとんど出てきませんでした。
「猫用の飲み水を替えるのを忘れていたら、皿がずらされていて気がついた。かしこいね」
猫の話はこれだけです。皿をずらすという高等なテクニックはあんずにしかできないので、あんずの仕業でしょう。
猫たちなりに、夫が子の世話でいっぱいいっぱいになっている様子を見ながら、「アイツ(夫)忙しそうだな」みたいな感じで、あまりワガママな態度を取らなかったのかもしれません。そう思うと、猫らも頑張ってくれました。
その反動なのか、私の退院後のあんずは、子どもが寝た後に部屋を弾丸ダッシュしたり、登っちゃダメと言われているところにやたらに登ったり、なんだか暴れているので、温かい目で見ることにしています。
猫たちは、私がいなくても、自分たちの“住み慣れた家”があれば何も変わらない。それは、少しは寂しい気もしますが、安心できる面の方が大きいです。
猫らには、3年の恩を3日で忘れても、何なら1日で忘れても構わないので、マイペースで好きに暮らしてほしいところです。
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