あの子猫たちは今 家族に恵まれ、障害をものともせず美猫に成長
ミルクボランティアさん宅で必死に生きる姿を見せてくれた、あの乳飲み子たちは今どこで何をしているのだろう? 2年2カ月後、その姿をシャッターに収めました。
千葉県松戸市在住の関内啓之(たかし)さん(47歳)、美佳さん(47歳)夫妻が初めて迎えた猫は、都内の譲渡会で出会った白キジ柄の「キセ」(8歳・男の子)。奥様の美佳さんはご実家で猫と暮らした経験がありましたが、ご主人の啓之さんは人生初めての猫暮らしでした。
結婚前から動物保護団体を応援、ホームページをみて「譲渡率が低い大人猫を迎えたい!」という思いを抱いていた美佳さんに対し、啓之さんは見た目の可愛さから「子猫を迎えたい!」と、一時は二人の意見が分かれていました。しかし、「僕は仕事で外にいる。家内は家庭に入るので、彼女が気に入った猫を」と啓之さんが折れ、関内家に待望の猫、キセがやってきました。
慣れない環境で身を低くして移動し、部屋の隅で固まるキセに対し、啓之さんは「猫ってこんなもん?」と、自身が想い描いた猫ライフとは、ずいぶんとほど遠いものだな……と感じたそうです。
そんな中、啓之さんに転機が! キセと出会った譲渡会場で別に気になっていた子猫2匹を、再び見に行くことに。それはもともと4きょうだいの子猫たちで、先に2匹の譲渡が決まったことを夫婦は知っていました。残る2匹はどちらにも障害があり、「なかなかもらい手がつかないのでは……」と危惧していた猫たちでした。キセを迎えて「勢いがあった」という美佳さんは「この2匹の飼い主になる!」と申し込み、めでたく譲渡が決定しました。キセが来てからわずか1カ月で、一気に3匹飼いに!!
左目に障害があるのが「ミラ」(2歳・女の子)、股関節に形成不全があるのが「マイア」(2歳・女の子)です。大人猫と違い、生後5カ月の子猫たちはよく遊びました。障害は気にならないほどで、啓之さんが想い描く猫ライフがようやく実現し、「猫っていいな」と可愛さを実感。
しかしその後、啓之さんにまだ運命の出会いが待っていようとは、この時は知る由もありませんでした。
ミラとマイアが1歳になり、人間も猫たちも落ち着いたころ、啓之さんは会社近くの建物で、壁に挟まり鳴いている子猫を発見しました。すぐに会社の同僚とレスキューし、関内家に迎えることに。子猫2匹を引き取ってから8カ月後、まさか自分が猫を保護することになろうとは……。「猫と暮らすと外の猫に目がいくようになる」のは、まさに猫あるあるですね(ちなみに私も3回保護しました)。
生後約1カ月の「テオ」(1歳・男の子)の運動量は、ミラ・マイア姉妹が来た時とは比べものにならないほどでした。その無尽蔵のスタミナで、先住猫と夫婦を疲れさせたのは言うまでもありません(笑)。
1年も経たないうちに4匹の猫を迎えた関内家。猫初心者だった啓之さんもわずかな期間で子猫から大人猫までを経験し、今では頼もしい限りです。
住宅メーカーで働く啓之さんは仕事上、高い場所に登って作業をすることもありますが、「危ないことは出来ない」と、いっそう気を引き締めると家族に誓いました。家庭にも仕事にも、いい影響をもたらした猫たちに「Good Job」です!
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- 撮影テクニックの説明
- テクニック1【色かぶり】
色モノのカーペットの上で撮ると、被写体にもその色が乗ってくる。対処方法としては後処理(レタッチ)でイエローの補色であるブルーを足してあげる。白が白くなるように調整すると良いでしょう。
テクニック2【アイ・キャッチ】
自分が窓を背にして撮影することで、被写体の黒目に窓が写る。アイ・キャッチを入れることでハッキリとした表情に。顔の周りが黒いミラとマイアには、とくに有効だ。
テクニック3【縦位置】
屋根裏部屋へ続くハシゴ。その高さを強調するため縦の写真に。構図は三分割法で右上に配置した。
- キセとミラ・マイアの橋渡し:NPO法人ねこけん
ミルクボランティア・中村仁美さんのブログ:ねこの下宿屋クワトロガティ
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