ベッタリ仲良し子猫 2匹一緒に引き取られ、家族に幸せ2倍返し
生後数日なのか、黒猫はまだ胎盤がつながった状態で発見・保護されました。三毛猫は京都の観光地で車道に出ようとするところを「これは危険!」と小学生に保護されました。そして、2匹は同じ時期にミルクボランティアを専門とする、きむらかおりさん(京都市在住)のお家へとやってきたのです。
(末尾に写真特集があります)
黒猫を「黒豆」(メス)、三毛猫を「ふうちゃん」(メス)と名付け、きむらさんは2匹の成長の様子をSNSで発信。それをフォローしていたのが大川さん(40代女性・滋賀県在住)、現飼い主となるわけです。
大川さんは「黒猫」に縁があり、実家を離れるまで黒猫たちと暮らしてきました。黒豆がそのうちの1匹によーく似ていたこともあり、Instagramで「黒豆が気になるんですけど」ときむらさんへ連絡しました。
連絡を受けたきむらさんは、黒豆の譲渡希望があったときには「ふうちゃんと2匹一緒に」送り出したいと考えていました。最大の理由は2匹の仲がとくに良かったこと。保護直後のふうちゃんは猫かぜの影響で隔離されていました。やがて完治し数匹の猫たちと同じ部屋に移動させると「会いたかったよー」と言わんばかり、ベタベタの大歓迎をしたのが黒豆だったのです。
保護した時期、月齢は同じですが、2匹に血縁関係はありません。別々の場所で保護された2匹はまるで姉妹のようで、「なんでこんなにも仲が良いのか? だったら2匹同時に迎えてくれる家族に託そう!」と、きむらさんは思ったようです。
きむらさんから「2匹同時」という提案をされた大川さんですが、困惑することなく「待ってました!」くらいの思いだったようです。「SNSで仲の良いことも知っていましたし、逆に2匹一緒がありがたかった」。
きむらさんは「子猫は2匹の方が勝手に遊ぶし、先住猫がいない家には基本2匹を勧める方針です」と説明します。経験上、その方がうまくいくことが多いようです。
そんなきむらさんと大川さんの思いが一致。大川さんから黒豆は「アリス」、ふうちゃんは「フロリーヌ」という新しい名前をもらって、新生活を始めるのでした。
大川家は4人家族。実は3年前、実家から連れてきた「サスケ」を看取るという経験をしていました(享年19歳)。大川さんの母親が健康上の理由で「老猫の面倒を見るのがしんどくなった」と助けを求めてきたのです。猫が大好きだった母親が猫と離れたいと言うとは夢にも思っていませんでした。しかし、そのことが大川さんの「猫を飼いたいけど、今は飼えないな」という長年のモヤモヤを振り払うことにもなりました。「これから自分の体力も落ちるし、まして子猫を飼うなら今しかない!」。終生飼育を責任持って実行するなら、今のタイミングだと。
またテレビの動物番組で「保護猫」が多く取りあげられ、小学生の娘たちも「また猫と暮らしたいね」と影響を受けていたことも後押しとなりました。
子どもたちにとっては念願の子猫。この日の取材にも積極的に参加して、目いっぱい猫たちと遊んでくれました。自慢の猫が可愛く撮れていて、子どもたちが喜んでくれることを願うばかり。
ちなみに子猫を迎えるのに消極的だったご主人もいまでは「可愛いな」と思うように。とくにアリスが人見知りなく甘え上手なんです。家族みんながより豊かに、大川家にとって2匹がちょうど良いバランスだったようです。
- 撮影テクニックの説明
- テクニック1【光を回す】
たまたまご自宅にあった白の猫用トンネル。光を透過、拡散して美白効果に。また白レースのカーテン越しに撮ると柔らかい光になることも同時に覚えておきたいテクニック。
テクニック2【仕上がりをイメージ】
猫が2匹の場合、どちらに注目してピントを合わせるのか? 今回私はアリスよりも羨望の眼差しのフロリーヌを狙った。アウトプット時をイメージ、何を表現したいのか考えながら撮ることが大事。
テクニック3【おやつタイム】
2匹同時撮影は難しいもの。プライドを捨てておやつに頼りましょう。粘ればいい写真が撮れるとは限りません。猫のストレスを軽減し、お互いウィンウィンな関係を。
- ミルクボランティア・きむらかおりさんのInstagram:@bunyapon0110
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