不妊・去勢手術後もマーキングする猫 不安やストレスが原因も

トイレの場所などはよく吟味する必要がある
トイレの場所などはよく吟味する必要がある

Q:雌雄1匹ずつ計2匹の猫を飼っています。不妊・去勢手術をしているのに数年前から、雄のほうがトイレを使わず、押し入れやふすまにオシッコをかけるようになり困っています。(東京都・女性)

A:いわゆる「尿スプレー」ではないでしょうか。
猫にも縄張りがあり、自分の縄張りであることを示すためにマーキングをします。マーキングには臭腺を使います。尿スプレーはその一種で、濃いめのにおいが強いオシッコを、家具や扉などのなるべく高い場所に噴射する行為のことを指します。オシッコだけでなく糞を使う猫もいるほか、家具などの垂直面で爪研ぎをする行為もマーキングの一種です。

尿スプレーをするのは雄のほうが多いですが、雌でもします。一般的には不妊・去勢手術をすることで防止できますが、一度でもやった経験があると完全になくすことは難しいと言われています。発情期に始める猫が多いので、なるべく早く、子猫のうちに手術するのがいいでしょう。

ただマーキングは、不安やストレスが原因になっているケースがあります。不安要因やストレス要因が新たに加わることで、不妊・去勢手術をしていても尿スプレーを始めてしまうことがあるのです。同居猫との関係や室内環境などをチェックして、そうした要因を取り除いてあげましょう。

なお単純に、人間が用意したトイレを、猫がトイレと認識していないこともあります。猫が好まない場所にトイレを置いたり、またトイレの形状や猫砂を変えたりすると、そういうことが起こります。この場合、トイレの場所などをよく吟味する必要があります。

山根義久
1943年生まれ。動物臨床医学研究所理事長、倉吉動物医療センター・米子動物医療センター 会長、東京農工大学名誉教授。医学博士、 獣医学博士。2013年まで日本獣医師会会長を務めた。

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動物臨床医学研究所の理事長を務める山根義久獣医師が、ペットの病気に関する質問にわかりやすく答え、解説するコラムです。
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