猫たちの食事場所を変えたら… 戸惑った猫は元の場所で待機
近々、部屋の模様替えをすることになり、猫がごはんを食べる場所(えさ場)を変えることにしました。
猫と暮らして8年間、猫が「あっちで食べたい」など文句を言うわけもなく、ずっと同じえさ場で過ごしてきました。
今までの猫のえさ場は、猫が落ち着いて食べられて、人の生活の邪魔にならない一方で、食べているところを飼い主が確認できる場所、ということで、リビングの小上がりの下に決まりました。
人間がいる場所がほぼ小上がりの上なので、猫たちがゴハンを食べている様子をいつでも見ることができるし、段差の下の隅の方で少し隠れているので、猫らも安心できそうな場所でした。
狭い家なので、えさ場が変わると言っても突拍子もない所になることはありませんが、突然変えたら繊細な猫たちがびっくりして食べなくなったりしないか……と悩みました。
とりあえず変えてみて、猫たちの反応を見よう、ということで、今までのえさ場から2メートル強離れたリビングの隅に、えさ場を変えてみました。今度は小上がりでなく、本棚の下になるので、少しだけ景色が変わります。
えさ場を変えて…猫らの反応は?
えさ場を変えるタイミングも大切だろうと、朝一番、最もお腹が空いているときに試みることにしました。
朝起きると、いつものように、サビ猫のあんずがニャーニャーと朝ごはん要求をしています。
あんずは毎朝、ごはんの準備をしている私の足元にまとわりつき、お皿を置くまでついてきます。
私はお皿を持って、いつものえさ場を通り過ぎ、変更後の場所にお皿を置いてみました。
すると、あんずは一切戸惑いを見せずにガツガツ食べています。しかし、キジトラ猫モモの場合は、朝一番はがっつかないタイプなので、遠巻きに見ているだけ。
「モモちゃん、今朝からゴハンはこっちだよ」
そう声をかけてみたものの、キョトンとするモモ。(当たり前)
「モモちゃんおいで~」と言いながら、モモを抱っこしてエサの前に座らせました。すると、モモはいつも通り入念にカリカリのにおいをチェックしながらも、いつも通り食べていました。
これで、新しいゴハンの場所を覚えてくれたかな、と思っていたのですが……。
元のえさ場で待機 そこにお皿はないのに…
その日、お昼から出かけて夕方に戻ってくると、いつもよりカリカリの減り具合がいまいち。留守の間はあまり食べていなかったようでした。
あんずがおやつ要求をしてきたので、フリーズドライのささ身の袋を取り出して、えさ場に向かおうとすると、あんずが先導するように前を歩きます。
すると、あんずは今までのえさ場で止まりました。そこにお皿はないのに……。
やっぱり!8年間もあげていた場所なのだから、そうそう習慣は代えられないよね……。
「あんちゃん、ごめんね、今朝からこっちでしょ」
新しいえさ場へ誘導すると、あんずは「オヤツなのに、なんでそっちに行くの?」というような戸惑いを見せながらも着いて来ました。
残ったカリカリにささ身をふりかけて、「あんちゃん、どうぞ」。
そう言うと、あんずはいつもなら一心不乱に食べるのに、今回ばかりは私を見ながら「ニャーニャー」と鳴いています。まるで、まだオヤツをもらっていないと鳴いているかのようでした。
やっぱり、えさ場を変えて戸惑っているんだ……。
なんだか申し訳ない気持ちになりましたが、新たなえさ場にして、まだ1日も経っていないし仕方がないのかも……。この機会に、いつもあんずにおやつを盗られているモモに食べさせようと、モモを抱っこしておやつに近づけました。
「ほら、モモちゃん、今日からこっちだったよね」
モモは、「おっ!こんなところに美味しいものが!」といった具合にささ身をパクパク。あまり深く考えていないようでした。
あんずはその間、弾丸ダッシュをしていたので、しばらく見守り、おちついたところで再度、新たなえさ場でおやつを与えると、今度はすんなり食べてくれました。あんずはたまに、ダッシュして気持ちの整理をすることがあります。
でも、人の都合でえさ場を変えるのは良くないことなのか……などと考えながら眠りにつき、翌朝も新たなえさ場でごはんを与えると、2匹とも通常通り食べてくれて、オヤツも問題なかったので、たった1日で「新しいゴハンの場所はココ!」と、切り替えてくれたようで一安心でした。
繊細な猫たちのために気を使いますが、結局は人の生活に合わせて受け入れてくれるので、ありがたい限りです。
(ヤスダユキ)
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