ワガママ猫が激変! 赤ちゃんに天下を取られてしょんぼり…
我が家に赤ちゃんがやって来たことで、8歳になる2匹の猫たちに変化がありました。前回は元々臆病だったキジトラ猫「モモ」が、新たな生命(赤ちゃん)の登場により、活発化したお話でしたが、今回は人懐っこいサビ猫「あんず」についてです。
モモはベビーベッドに両前足をかけて、赤ちゃんの顔をのぞいたり、興味津々でしたが、あんずの場合、ベッドから離れて様子をうかがうのみで、おびえているようにも見えました。
妊娠中、あんずが膝の上に乗って甘えてくると、お腹を指差して、「ここにいる赤ちゃん出てくるよ。あんずの妹だよ」と伝えていたのですが、あんずには全く伝わっていませんでした。(当たり前です)
新生児はことあるごとに泣いているので、泣き声にびっくりしたのか、それとも、よくわからない生き物と暮らすことに抵抗があったのか、はたまた、自分が最も優先されるべき存在だったのに、赤ちゃんに天下を取られて悔しがっているのか……。とにかく、赤ちゃんのことは気になるけど“いないもの”として、無視を決め込むことにしたようでした。
毎日あんずがくつろいでいた私の膝の上には、赤ちゃんがいることが多くなりました。というか、赤ちゃんの世話に追われて、ゆっくり座ることもなくなったので、あんずが甘える隙がなくなってしまいました。
あんずの性格なら、赤ちゃんを押しのけてでも膝の上に乗ってきて、甘えてくると思っていたのに、そんなことは一切なく、無理に甘えようとはしてきません。私が赤ちゃんを抱いていると、近づいてくることすらないのです。
「今までとは違うんだ。あの生き物が優先なんだ」
それだけは、小さなあんずにも理解できているようでした。
わがまま姫だったあんずが、赤ちゃんに気を使っているのは明らかだったので、胸が痛くなりました。
もちろん、猫らにごはんを出したり、猫トイレを片付けたりといった最低限のお世話はしていましたが、あんずからの要求がないため、今までに比べてスキンシップは激減していました。
あんずは、すっかり大人しくなってしまい、どこかしょんぼりとしているようにも見えました。もちろん、あんずのこともカワイイので、かわいそうに思っていましたが、ごはんを食べたり、トイレを済ませたり、一通りのことは自分でできるあんずに対して、一人では何もできない赤ちゃんに比べると、どうしても後回しになってしまいます。
それでも、甘えたい気持ちが消えたわけではないあんずは、夫に甘えるようになりました。今まで、夫のことは「遊んでくれる相手」と認識していたのが、「甘える相手」にもなったようです。
夫も赤ちゃんの世話を頑張っていましたが、あんずが甘えたい時は、あんずを優先してもらうことにしました。
あんずもただのワガママ娘だったのではなく、思いっきり甘えられる環境だったからこそのワガママだったのだな……。赤ちゃんが来てから、より一層2匹の猫らの性格の奥深さを感じざるを得ません。
(ヤスダユキ)
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