ぽっちゃり猫が、多義語の使い方を解説 「腕(うで)」
ぽっちゃり猫の「ぐっぴー」が身体を張って、ちょっと使い方の難しい言葉をゆる~く、おもしろく解説する「ぐ辞苑(ぐじえん)」です。一つの単語でたくさん意味がある「多義語」。わかっているつもりでも、使う場面や使い方に迷うことがよくあります。そんな「多義語」の用例を「ぐっぴー」が写真入りで説明します。
第1回は「うで(腕)」。
(多義語の意味は、岩波書店『広辞苑(第七版)』によるものです)
意味その1:肩口から手首までの部分。かいな。
用例:「靴に腕をかけ、飼い主が靴を履けないようにする」
【解説】玄関に放置してあったかぐわしいにほひを発するローファー。このローファーに腕をかけ、飼い主の履く靴に太い腕をかけることによって飼い主が外出することを防ごうとする、いわゆる「行かないで攻撃」の一つを繰り出した様子である。
なお、一説には靴を温めているのではないか、という好意的な意見もあるようだが、8割、前者の意図で間違い無いだろう。
用例:「腕を伸ばすが、届かない」
【解説】体の大きさを考慮せず、自らの体積の3/4の容量もない段ボールの中からの様子である。すなわち、ぎっしりと身が詰まってしまってわざわざ段ボールから出るが億劫だったのであろう、有り余っている腕を存分に伸ばし、前方に放ってある猫用玩具を手に取ろうと必死なぐっぴーの様子である。なお、いかようにも取ることはできなかったことは言うまでもない。
意味その2:腕に宿る力。腕力。転じて、腕前。技量。武芸のたくみさ、職人などの技術などにいう。
用例:「元ノラですから。ここは狩りの腕の見せどころだ」
【解説】ぐっぴーは保護猫、つまり、もとは野良猫である。最近は狩りをすることなく飯にありつけるということもあり、すっかり家猫として狩り能力が低下しつつあった。そこで、野生の血をたぎらせるために、某猫用玩具を用意したところ、狩りができるぜアピールを始めた様子がこちらである。
用例:「力こぶを作って、腕の力があることをアピールしてくる」
【解説】先日昼ドラを見てからは、すっかりこの様子である。すなわち、腕の力があることをアピールしつつ、腕枕をしてやるよと言わんばかりに、こちらをじっと見つめるのだ。だが、腕が短すぎるため、この腕枕に身を寄せることができるメスとは巡り合えない気がしてならない。
2012年冬、瀕死の状態のところをさきに保護される。その後すくすくと成長し、穏やかで優しい大きめの好青年に。誕生日は推定11月2日。5歳。オス。好きなものは履きつぶされた夏のスニーカー。 instagram @gupitaro
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