飼い主の心をつかんで離さない作戦 猫のぐっぴーが多義語を解説
ぽっちゃり猫の「ぐっぴー」が身体を張って、ちょっと使い方の難しい言葉をゆる~く、おもしろく解説する「ぐ辞苑(ぐじえん)」。一つの単語でたくさん意味がある「多義語」。わかっているつもりでも、使う場面や使い方に迷うことがよくあります。そんな「多義語」の用例を「ぐっぴー」が写真入りで説明します。
第18回は「つかむ」です。
(多義語の意味は、岩波書店『広辞苑(第七版)』によるものです)
意味その1:物事の要点をとらえる。理解する。
用例「猫の仕事とはなにか、の大意をつかんだ。」
【解説】 ぐっぴーは、「吾輩は猫である」と自覚した。そこでぐっぴーは「猫」として生きるべく、「猫」に関する本を読み漁った。
愛読書「にゃんこ」を一読したぐっぴーは「猫」について、大意をつかんだという。
「猫とは、ネズミを食べるもの」ということだ。
早速、ぐっぴーは猫として、ネズミ(のおもちゃ)を食べてみる。
しかし、食べきれないし、舌に引っかかるし、おいしくない。
「きっと、猫はこうじゃない…。」
大意のつかみ方を間違えたことに気が付いた、ぐっぴーであった。
意味その2:手の指をまげて、物を強く保持する。
用例「おもちゃの柄をつかむことができれば、人間の仲間入り。」
【解説】 ぐっぴーには、叶えたい夢がある。
それは、お気に入りのおもちゃの”身”ではなく、”柄”をつかむことで、人間の仲間入りを果たすことだ。人間はいつも”柄”をつかんで遊んでいるからだ。
早速、チャレンジしてみる。
1回目。
失敗。
2回目。
惜しい!
3回目の正直…。
クソ。
ぐっぴーは、猫である。
意味その3:手に入れる。わが物とする。
用例「家政婦“市原ぐぴ子”は重要な情報をつかんだ。」
【解説】 最近、飼い主の帰りが遅い…。ある日、家政婦“市原ぐぴ子”は衝撃の情報をつかんだ。
なんと、最近飼い主の帰りが遅いのは、自分以外の男の影がちらついているかららしいという。
このままでは、飼い主の愛情が自分に注がれなくなるかもしれない…。
危機感を覚えたぐっぴーは、それを阻止すべく作戦を練り、行動に移した。
意味その4:相手を理解し自分に惹き付けた後、離れていかないようにする。掌握する。
用例「持てる力を出し切ってぶりっこし、飼い主の心をつかんで離さない。」
【解説】 ぐっぴーの作戦はこうだ。
甘えまくることで、飼い主が「私にはぐっぴーだけいればいいわ…」と思わせる。そう、名付けて、「愛おしさ超爆発大作戦!」。
早速、作戦を実行した。
まず、甘える。
そして、甘える。
最後に、甘える。
作戦実行後、飼い主の帰りが早くなった。どうやら、市原ぐぴ子情報では、男の影がなくなったからだそうだ。
そう、作戦は成功したらしい。
なお、飼い主には男の影はなく、仕事が忙しかっただけであることは内緒だ。
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