猫にのられて身体が痛い…でも我慢 それが愛の証し?

ずっしり重いあんず。足がしびれてもガマン。
ずっしり重いあんず。足がしびれてもガマン。

 冬は人も、猫も、こたつに集まる我が家。

 

(末尾に写真特集があります)

 

 毛深いくせに寒がりなキジトラ猫・モモは、身体を丸めてこたつの中に入りっぱなし。たまに、こたつの中に伸ばした私の足に、そっと寄り添ってくるのが、かわいくてたまりません。


 私が身動き取れなくなるほどには負担をかけないところが、控えめなモモらしくて愛らしいのです。


 軽く寄りかかってきたり、あごを乗せてみたり……そんな時は靴下を脱ぎ、ズボンをたくし上げて、モモの毛の感触を味わうようにしています。


 一方、サビ猫・あんずは、人がいる時間帯はこたつを出て、こたつに入っている人の太ももの上に乗るのが大好きです。


 あんずは、足に乗る前に宣言します。私がこたつに入るのを確認すると、こたつの周囲をゆっくり歩いて、


「にゃー」


 と、目を見ながらひと鳴きして、ゆっくりと私の足の上にポジション取りをします。


 この、カワイコチャンめ……。あんずの暖かさが足にじんわりと伝わってきます。


 しかし、約4キロの重さは、足のしびれを促し、しまいには立てなくなるほどのダメージを与えてくれます。


 ダラけてテレビを見ているときは、足と足の間にあんずを入れるなどして、ダメージを回避しやすいのですが、こたつでPC作業などしているときは、前のめりの姿勢になるため、なかなか回避が難しかったりします。


 私があぐらの姿勢でPC作業をしていると、「にゃー」と鳴いて、太ももの内側にするっと入ってきて、身体を丸めて寝る姿勢に入ります。

 

足の間に来たモモ。(こたつ布団がない状態)
足の間に来たモモ。(こたつ布団がない状態)

 ちょうど足の間にすっぽり埋まる体制になるので、暖かくて寝心地が良いのだと思います。


 癒される瞬間であることは認めますが、ちょうどふくらはぎと足首あたりに乗っているので、徐々に足がしびれてきます。あんずのご機嫌を伺いながら足を抜いてみても、真ん中にあんずがいると、無理な体制になってしまうため、別の箇所に痛みが走ることも。足がしびれすぎて転んだり、転びそうになったりしたことが何度あったか……。


 しびれる前にあんずをこたつの中に無理やり入れたり、横にどかしたりすることもできるのですが、あんずの抗議なのか寂しさなのか、「にゃぁ~」と鳴いて見つめられると、つい限界まで我慢してしまいます。


 ヨガや整体に行かなければ、足のバランスがおかしくなり、疲労が激しいのは“あんずとのこたつ暮らし”が影響しているような気もしています。


 1歳のメス猫・Kちゃんと暮らしている実家の母に話すと、母も似たような状況なのだそうです。


 Kちゃんは母と一緒に寝ることが多いらしく、布団の上に乗ったり、布団の中に入ってきたりするそうです。上に乗られると重さで苦しくなり、悪夢を見ることもあり、布団の中に入って来たら来たで、Kちゃんをつぶさないよう気を使い、妙な体勢になるしで、いずれにせよ眠りが浅い日々を過ごしているのだとか。


 年老いた母は、ただでさえ、あちこちの痛みで病院のお世話になっているので、心配になりましたが……。


「身体が痛くてしょうがないよ~」


 と、電話口で愚痴る母の声は、心から嫌がっている様子ではありません。Kちゃんのかわいさとぬくもりが、身体の痛みを我慢することにつながっているのでしょう。とはいえ、ほどほどにしてほしい気もしますが……。


 猫を飼うと、生活シーンで様々な我慢を受け入れてしまいますが、多くが幸せな時間だからなのかもしれません。


(ヤスダユキ)

sippo
sippo編集部が独自に取材した記事など、オリジナルの記事です。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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