若い頃のモモとあんず。このいすが好きでした
若い頃のモモとあんず。このいすが好きでした

最終回はお役立ちまとめ 猫と暮らす人、暮らしたい人、暮らしていた人へ

 前身の連載「猫アレルギーですけど」以来、我が家の愛猫、サビ猫の「あんず」とキジトラ猫「モモ」の日常を書かせていただくようになってから、いつのまにか10年目(!)となっていましたが、ついに今回で最終回となりました。

 あんずとモモのことを長く見守ってくださった方も、今回初めて見かけた方も、ほんのひとときでもあんずとモモに思いを寄せてくださった皆さま、誠にありがとうございました。

 最初は若い猫らの様子をお伝えしていましたが、今年の春には14歳になります。シニアになっても大きな変化はありませんが、飼い主には子どもが産まれるなど大きな変化がありました。

 最終回は、猫と暮らしている方、今後猫を迎えたい方、そしてかつて猫と暮らしていた方に向けて、少しでも役に立つことができればという思いを残したいと思います。

猫と暮らしている方へ

 この連載は、猫と暮らしている方や、猫を迎える予定のある方が、「この飼い主(私)は、こんな時こうしているんだ」と少しでも参考になれたらという思いから始めました。

 そのなかで、まったく違う2匹の性格を楽しんでくれた方もいらっしゃったと思います。そのことは、筆者にとっては「話が尽きない2匹」だったとも言えます。

最近の2匹。ローテーブルの下が好きです

 あんずは甘えん坊でよく鳴き、健康体で食にこだわりのある猫です。猫といえば、ツンとすましているんでしょ?という先入観をぶち破ってくれた猫でもあります。あんずがいたおかげで毎日が楽しくなったし、連載では「こんな面白い猫もいるんだ」「サビ猫ってかわいい」ということをお知らせすることができました。

おねだりの時はいつもこの顔です

 あんずのことが分かる記事はこちらでも読んでいただけます。

幼児よりおねだり上手!? 11歳の愛猫「あんず」が繰り出す要求テクニック
赤ちゃんにおかあさんを譲った? 遠慮する愛猫を思うと、涙

 一方、モモは我が家に来たときから病気がちな猫でした。性格は大人しくビビりなので、あんずと違って“面白系”の事件はほぼ起こさない一方、病院通いや投薬など、猫飼いとして必要な知識や経験を積ませてくれた猫なのです。特に皮膚病との闘いは長く、私の少ない経験を書かせていただきました。

手に穴が開く、部屋中ツバだらけ… 難航する愛猫の投薬、私が試した6つの方法とは?

よく睨んでいるモモ。近づくと甘えてきます。

 月日を重ねていくなかで、新しい投薬の方法も次から次へと生まれました。一番新しい投薬法は下記の記事から読んでいただけます。

愛猫がフードに混ぜた薬を飲まない 獣医さん直伝の方法は「口になすりつける」
愛猫の皮膚病の完治へ5つの条件? 気候と精神の安定も大切

 13歳の今もモモの皮膚病との闘いは続いています。

猫をいつか迎えたい方へ

 私は初めて暮らす猫があんずとモモでした。猫は好きでしたが、猫を飼うのが夢だったというほど熱い思いはなく、夫が実家でずっと猫と暮らしていたこともあり、たまたまペット可物件に引っ越したことで、猫と暮らすことが現実味を帯びたのでした。

鼻が寒い?モモと何かを狙うあんず。

 ネットで保護猫の情報を集めていると、さまざまな場所で保護され、飼い主を探している猫たちがいくらでもいることを知りました。当時は東日本大震災の直後ということもあり、被災地の猫も多くいました。そんな猫がうちに来てくれたら……と思いました。

 ネットの情報によると、初めて猫を飼うなら2匹飼うと良いらしいという話も小耳にしつつ、2匹同時に来てもらおうかな?という思いから譲渡会へ。

モモが病院のニオイをつけて帰ってきた日とお風呂の後以外は、仲良しの2匹

 夫がモモに一目ぼれして1匹が決定。そして保護団体のスタッフさんがビビりのモモに合う、性格が優しいきょうだいのように育ったサビ猫を選んでくれ、それがあんずだったのです。あんずは人懐っこく、譲渡会に行ったときに最初に抱っこさせてくれた「特にオススメです!」と言われた猫でした。

 その譲渡会ではサビ猫はあまり人気がなかったそうですが、「とにかく性格がオススメ!」とあんずを推されたのでした。

 スタッフさんのおっしゃる通り、2匹の性格はぴったりで、最初からずっと仲良し。間違いなかったので、譲渡会ではぜひ、スタッフさんに質問されると良いと思います。

 万が一猫と暮らしてから、猫アレルギーだと分かったら。猫と暮らして分かったことをまとめたこんな記事もありますので、参考にしてもらえればと思います。

猫アレルギーだと分かったら……猫と暮らすための5つの対策

 今はほぼアレルギー薬は飲んでいません。症状がひどい時や、花粉症の時期だけ飲んでいます。

かつて猫と暮らしていた方へ

 かなり以前のことですが、「あんずちゃんが以前飼っていた愛猫にそっくりなので、いつも楽しみにしています」という内容のメールが編集部に届き、大変感激したものでした。メールをくださった方以外にも、そんな風に読んでくださる方がいらっしゃるかもしれないと思うと、さらにやる気が出たものでした。

顔の柄に特徴があるので、似ている猫と暮らしたことがあったらビックリですよね

 私はもともと猫のブログが好きで、よく読んでいた時期がありました。でも、突然「猫が虹の橋を渡った」という話が出てくることもあり、つらい気持ちになったこともありました。

 いつかはやってくることなので、この連載でもお知らせすることがあるんだろうか……私だったらどのようにお知らせするのか、想像できませんでしたが、それをする必要がなくなったことは、安どの気持ちも大きいかもしれません。

 私はまだペットとのお別れを経験していないので、今後多くの先輩方に、お話を伺うこともあると思います。その時は、ぜひよろしくお願いします。

最後に

 この連載が終わる前に、あんずと6歳の娘が仲良しになった報告ができて、大変うれしく思います。

 連載が終わっても、あんずとモモはきっと元気で過ごしています。またどこかでお会いできる機会が訪れた際には、「まだ元気にしているんだ」と思っていただけたらうれしいです。

【前の回】“永遠の子猫”のような愛猫「あんず」 ついに表れはじめたシニア感、その変化とは?

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫がシニアになりまして
安田有希子
2015年にスタートした連載「猫アレルギーですけど」がリニューアル。子猫のときに2匹一緒に迎えたキジトラ猫「モモ」とサビ猫「あんず」も、気がつけば13歳と立派なシニア猫に。体調や2匹の関係にも少しずつ変化があらわれてきて、“猫アレルギー”の飼い主も奔走させられること度々。シニアになった猫の変化に焦点をあてながら、慌ただしくもいとおしい日常をつづります。
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