夫の膝の上で甘えるあんず。背後には順番待ちをするモモの姿
夫の膝の上で甘えるあんず。背後には順番待ちをするモモの姿

シニアになるほど個性は強まる!? 2匹のシニア猫、甘えん坊と警戒心が加速?

 「12月でもまだ暖かい」とか言っていたのが急に冬本番となり、我が家のシニア猫ら(共に13歳)は暖を求めて、日中は日当たりの良い窓際へ、夕方はもっぱらホットカーペットの上でくつろいでいます。

 今回は猫らの「個性」のお話。猫と暮らすまで、猫と言えばツンデレなんでしょ?程度の知識しかなく、我が家の2匹の猫のように、猫によってここまで性格が違うとは知りませんでした。

 個性的な2匹はそれぞれ13歳になり、その個性がより強くなっている気がしている昨今なのです。

甘えん坊が加速したのは娘のせい!?

 まずは、我が家で“永遠の子猫”と呼ばれているサビ猫「あんず」。夫や私のところへやってきては、ひざの上でくつろいだり、「なでて~」と言わんばかりにニャーニャー鳴きながらおなかを見せたり、飼い主たちに甘えるのが大好き。そんなあんずの甘えん坊ぶりが超・加速中なのです。

 それには、最近まで“適切な距離感”で暮らしてきた6歳娘の存在が関係しているように思います。

 娘は成長とともに、突然奇声を発したりドタドタ走ったりしなくなってきて、ようやくあんずと娘の距離は「猫と飼い主」にふさわしいかたちになってきました。

 私や夫がそばにいるときなら、娘があんずをなでるのを許し始めたなぁと思ったときから、徐々に2人きりでも仲良くしているところを見かけるようになってきました。

娘の足元で甘えるあんず

 最近ではあんずから娘の足元にすり寄って行って、ゴロゴロのどを鳴らして甘えています。

 あんずは生まれながらの甘えん坊で、譲渡会で初めて抱っこしたときから甘えていたくらい、甘え上手の猫なのです。

 さすがに赤ちゃんだった娘に甘えることはできなかったようで、娘が3歳くらいまではほとんど近づこうとはせず、ほぼ無視しているような状態が続いておりました。

 あんずにとって娘は、急に大声で泣き出したりドタバタ走ったりするし、自分の思うようにはなでてくれないし、そもそも安心できるほどのサイズ感でもないし、ただウルサイ存在だったのでしょう。

 とはいえ仲良くして欲しかったので、小さかった頃の娘に言い聞かせると、そっとなでることもでましたが、あんずはすぐにどこかへ行ってしまっていたのです。

娘の椅子の下でくつろぐあんず

 それが、娘が6歳になった頃、あんずが徐々になでるのを嫌がらなくなると、娘もうれしくなり、あんずが喜ぶなで方が分かるようになってきました。

 オヤツは以前からあげていましたが、娘があげるオヤツをすすんで食べるようになり、どんどん距離が縮まっていきました。

 最近では、娘の長年の夢だった「抱っこ」までできるようになりました。私は「ひざに乗ってくるまで待って」と伝えたのですが、娘は我慢できず、あんずのおなか周辺を両側からおもむろに腕で包み込み、持ち上げてしまったのです。

娘に抱っこされて脱力するあんず

 嫌がって逃げ出すかと思われましたが、あんずは「ニャー……」と力なく鳴いてその状況を我慢していて、そのオトナの対応には感心しました。信頼関係ができたからこそでしょう。

 でも、さすがにおなかを持たれるのは気の毒なので、娘には抱っこは好きじゃないけど、どうしても抱っこしたいときは、おなかを持つくらいなら、せめて前足の付け根を持つように伝えました。

相棒猫は、ビビりが加速中!

 一方、植え込みでひとりでいるところを保護され、我が家に来た時から隠れていたキジトラ猫「モモ」。生まれつきなのか赤ちゃんの時のトラウマからなのか、超ビビり猫です。

 モモの方は、娘と仲良くなる気配は一切ありません。今まで通り、距離を保って暮らしており、あんずが娘に甘えているところを見ても、寄ってきません。夫や私があんずをなでていると、“順番待ち”のようにそばに来るんですけどね……。

 その代わりといっては何ですが、むしろ“ビビり”が加速中で、なんだかいつも隠れるようにして暮らしているのです。

布団が入っていたファスナー付きの袋に隠れるモモ

 若い頃、日中はキャットタワーに登ったり、家の中をパトロールしたりとわりと活発に動いていて、玄関のチャイム音が鳴った時や、家の中に家族以外が入ってきた時には瞬時に隠れていましたが、近ごろ日中は基本的に隠れていて、夜になると飼い主のそばにやってきます。

 少し前に体調を崩し、投薬で良くなったはずなのですが、体調を崩したときに静かな場所でじっとしていたのがクセになったようなのです。

 気配を消すのが上手いモモですが、その個性も加速していて、足元にいるのに気配を感じず、「モモちゃーん!!どこにいるの?」と、何度も探したことがあります。もちろん、呼んでも鳴きません。(あんずは呼ぶと鳴きます)

 そんな具合に個性の異なる2匹。それぞれ個性が加速すると、飼い主から見た可愛さも加速するような気がしております。

(次回は2025年1月19日公開予定です)

【前の回】愛猫がシニアになる前に 「やっておいてよかったこと」「やっておけばよかったこと」

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫がシニアになりまして
安田有希子
2015年にスタートした連載「猫アレルギーですけど」がリニューアル。子猫のときに2匹一緒に迎えたキジトラ猫「モモ」とサビ猫「あんず」も、気がつけば13歳と立派なシニア猫に。体調や2匹の関係にも少しずつ変化があらわれてきて、“猫アレルギー”の飼い主も奔走させられること度々。シニアになった猫の変化に焦点をあてながら、慌ただしくもいとおしい日常をつづります。
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