愛猫の皮膚病の完治へ5つの条件? 気候と精神の安定も大切
何年もの間、一進一退が続いているキジトラ猫「モモ」(8)の皮膚病。完治することはないと言われていますが、最近は症状が全くない状態が続いています。その理由について、色々と考えを巡らせています。
もともと皮膚が弱いモモ
そもそも捨て猫だったモモが保護団体に引き取られ、我が家にやってきたのは生後5か月ごろ。その時は、耳にカビがありました。相棒猫の「あんず」も同じ耳カビがありましたが、ぬり薬で数日で治りました。一方、モモは1カ月近くも治りませんでした。
幼い頃から皮膚が弱い傾向のあったモモは、自分の背中やお腹の同じ場所をピンポイントで舐めすぎて、円形ハゲをつくるようになったのは、2歳ごろのことでした。
神経質な性格もあり、キレイ好きが過ぎて、同じ場所を舐めてしまうのかと思いきや、病院で診てもらうと、「そもそも皮膚にかゆみがあるから毛がなくなるまで舐めてしまい、傷まで作るようになってしまう」と獣医さんから言われました。
モモのかゆみは、免疫の過剰な働きによるものだそうでした。2軒の病院で診てもらいましたが、同じ診断でした。
そこで、一時的にかゆみを抑えるステロイドの注射を打っていると、傷はなくなり、円形ハゲもなくなりました。しかし、1~2か月毎に注射を打たなければ再発します。さらに腎臓の機能が低下するリスクがあるので早々にやめて、リスクの少ない免疫抑制剤のカプセルを自宅で飲ませる治療に切り替えました。
皮膚病がひどいときは毎日、落ち着いていても2~3日に1度飲ませます。治ったなと思って飲まない日が4日以上続くと、かゆみが出るようなので、薬を飲ませる飼い主の根気がかなり必要でした。
良くなったり、悪くなったりの繰り返し
根気よく薬を飲ませることで、完全に傷も円形ハゲもなくなり一安心……と思いきや、薬を飲ませていても、イマイチかゆみが治まっていない様子で、カリカリかいているときもありました。
一方で、薬を飲ませる期間が空いても、円形ハゲだった場所にどんどん毛が生え、かゆみがない様子のときもありました。
悪くなったとき、良くなったときの原因は、ストレスなのか、体調の良し悪しか、気候に左右されているのか……その時々で考えて見ても、判断がつきませんでした。
が、ここ1か月のモモの皮膚病は、今までで一番落ち着いていて、薬も飲ませていない状況です。
何年も皮膚病と付き合ってきて、何となく思い至ったのは“日向ぼっこ最強”、ことわざで言うなら、“灯台下暗し”的なことでした。
そう確信したのは、今年の長かった梅雨のおかげかもしれません。毎日薬を飲ませていてもイマイチ良くならず、薬が効かなくなってしまったのかと焦りましたが、やがて猛暑が訪れ、日照時間が長くなると、みるみるモモの皮膚は改善。ほんの2週間くらいで治ってしまったのです。
では、日照時間の少ない冬場は悪くなるのかというと、冬場は毛量が増えるので、なかなか皮膚にたどり着かないおかげで、たくさん舐めても問題なかったりします。
それに、冬場は暖を求めて積極的に日向ぼっこしているおかげか、そこまで悪くなることはないような気がします。その一方で、今の時期のように完治まではいかないのは、乾燥しすぎるのも良くないのだと考えられます。
この条件がそろえば、皮膚病は治る!?
つまり、モモの免疫不全による皮膚病は、以下の条件が全てそろえば完治に至る可能性がありそうです。
(1)1日1回以上の日向ぼっこ(自己治癒)
(2)晴れが続いている(気候)
(3)乾燥していない(気候)
(4)ある程度飼い主が在宅している(ストレス)
(5)免疫抑制剤を数日おきに飲ませる(薬物療法)
突然ランクインした(4)ですが、飼い主が数日家を空けたりすると、不安になって体を舐めることもあるんだそうです。気候が良くても、精神が安定していないと、改善に向かいません。精神が安定していても、気候が悪いと自己治癒力が高まらないので、薬を飲んでいるだけでは良くなりません。
気候も良く、精神も安定していれば、薬の服用は必要なくなることすらあります。(それが今の状態)
モモの皮膚病は、完治することはないと獣医さんから言われています。だからこそ、うまく付き合いながら、モモが快適に過ごせる環境を用意してあげたいと思っています。とはいえ、かなり気候に左右されることが分かったので、これまた難しさを感じています。
(ヤスダユキ)
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。