手に穴が開く、部屋中ツバだらけ… 難航する愛猫の投薬、私が試した6つの方法とは?
暑い日が続いていますが、みなさまのおそばのペットさんたちは、いかがお過ごしでしょうか。我が家の猫らはいつも通り、適度に涼しい部屋で快適に過ごしております。
投薬が欠かせないキジトラ猫のモモ
サビ猫「あんず」も、キジトラ猫「モモ」も、もう9歳。大きな病気もなく育ってくれて、ありがたい限りです。
2匹に「大きな」病気がないのは確かですが、その差は大きいです。
あんずは、産まれてからいままで健康優良猫で、病気のひとつもしたことがありません。元保護猫なので、うちに来た当初は、いわゆる“猫カビ(皮膚糸状菌症)”で耳にかさぶたが出来ていましたが、塗り薬であっという間に完治。
一方、相棒のキジトラ猫「モモ」も猫カビでしたが、同じように毎日薬を塗っていても飲み薬を飲ませてもなかなか治らず、1カ月以上かかったと記憶しています。
思えばその頃から、モモは免疫力が低かったのかもしれません。モモは、若い頃から皮膚病に悩まされており、投薬が欠かせません。
獣医師によるとモモの皮膚病は、免疫の過剰な反応によるものとの診断で、最初はステロイドの注射でかゆみを抑えて、徐々に治っていくことを期待していましたが、改善がみられないため、飲み薬(免疫抑制剤)に変更したのでした。
我が家で試した6つの投薬方法
モモの投薬の歴史は、あれやこれやと試行錯誤の連続でした。一般的な方法をひと通り試しているので、それぞれのやり方とモモの反応をまとめておきたいと思います。
①薬を割ってウエットタイプのフードに混ぜる(錠剤)
猫カビの頃の飲み薬は、錠剤を半分に割って、ウエットフードにまぜて与えていました。ウエットフードの美味しさ&子猫なので細かいことは気にしない、ということで、薬もろとも食べていました。
「な~んだ、猫に薬をやるのなんて簡単だ」と思っていましたが、成長すると「薬はマズイもの」ということに気づいてしまったうえ、ウエットフードも日常的に食べられることが分かり、薬だけ吐き出すか、避けて食べるようになりました。
②薬をさらに砕いてウエットフードに混ぜる(錠剤、粉末)
最初は食べていましたが、ウエットフード自体を食べなくなりました(カリカリは食べる)。モモはウエットフードに執着がないのでこうなりましたが、ウエット命のあんずのような猫なら、問題ないかもしれません。
錠剤や粉末なら、このようにえさに混ぜることが可能なので、問題なく服用できるペットさんもいるかと思います。が、モモの免疫抑制剤は液体かカプセルしかなく、「砕く」ことができません。なので、薬をそのまま飲んでもらう必要がありました。
③口をこじ開けてのどに押し込む(カプセル、錠剤)
これ、獣医師さんはいとも簡単にやり遂げますが、まず口をこじ開けることが困難です。手に穴が開くことも……皮の手袋が必須でした。
2人いたほうがやりやすいです。やり方は、1人が猫をおさえて、1人が口をこじ開け、さっとカプセルを押し込みます。その後、しっかり口を閉じてゴクンと飲みこませないと、すぐにペッと出してしまうので要注意。薬を入れた後、スポイトで水をやったほうが、猫が飲み込みやすいです。押さえている時間が長いと、猫の恐怖心が高まり、暴れてしまうので、短時間勝負です。
④口をこじ開けてのどに押し込む(液体)
薬をスポイトやシリンジに入れ、口をこじ開けて流し込みます。液体のため、確実にのどにおしこまなければ、マズイ味が広がり、猫が延々ペッペッとつばを吐き続け、部屋中がつばだらけになります。のどに入れられたとしても、猫も不快な気持ちになりやすいようで、これは早々に諦めました。
⑤投薬補助器で与える(カプセル、錠剤)
口をこじ開けることは変わりませんが、手で持った薬を押し込むよりは、投薬補助器(ピルガン)に装着した薬を押し込むほうが、のどの奥に薬が入りやすいので格段にラクになりました。口の中に手を入れなくて済むので、手に穴が開くことは激減します。
それでも、薬を入れたあとにしっかり口を閉じないと吐き出すことは同じです。投薬器を見ただけで逃げるので、猫の死角で物音を立てずにササッと支度をすることがポイントです。
⑥薬に美味しい味をつけて与える
チーズ味のペット用の投薬補助剤(ジェル)をカプセルにつけてあげてみたこともありました(与え方は⑤と同じ)。すると、薬をあまり嫌がらなくなるので効果的です。しかし、1週間など一時的な薬ならともかく、モモの場合はほぼ毎日なので、歯によくない気がして、やめました。
今や1分以内で投薬完了!
これらは何年もの間に試されたもので、最終的には⑤の「投薬補助器で与える」に落ち着きました。
今や夫の場合は慣れたもので、1人で薬を用意し、モモを押さえて口をこじ開け、ササッと薬と水を入れて、ゴクンと飲み込ませるのに1分もかかりません。
モモも、あっという間の出来事すぎて、「ちょっとびっくりした」くらいで終わります。特に、寝ているときを狙ってやると、ぼんやりしたまま事が終わるので、モモの精神的負担も少ないです。
なるべくなら、猫に薬を飲ませるようなことが起きないことが望ましいですが、そこまでの大病でなくとも、その機会は訪れます。
もし飲ませるなら、猫も飼い主も負担が少ない飲ませ方をしたいものですよね。
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