ホットカーペットでくつろぐ「あんず」
ホットカーペットでくつろぐ「あんず」

“永遠の子猫”のような愛猫「あんず」 ついに表れはじめたシニア感、その変化とは?

 今年のゴールデンウィーク中に14歳になる、我が家の愛猫、サビ猫の「あんず」とキジトラ猫の「モモ」。以前、老化の現れ方が全然違うとお話しました

 モモはすっかりおばあちゃんのような表情をしておりますが、あんずはとにかく若々しく、“永遠の子猫”のようではあるものの、やっぱり少し、体に“ガタ”が来ているようなのです。

オヤツが見えない?

 トイレ(特に大)後の猛ダッシュや、ゴハンのねだり方、飼い主に対する甘え方については、子猫の頃からほとんど変わらず、非常に若々しいものの、どうやら目の見え方が変わってきたあんず。

 あんずは子猫の頃から、今でも頻繁にオヤツを欲しがる猫で、「ニャーニャー」鳴いて催促してくるのがカワイイところ。

 なので、私がオヤツを取りに行き、離れたところからちゅ~る的なオヤツのパッケージを見せ、「これ食べる?」とあんずに聞くと、「にゃぁ~!!(食べるー!)」と鳴くのが、またまたカワイイところでした。

あんずのしっぽの先は生まれつきガタガタです。チャームポイント!

 それが近頃は、2~3メートル離れたところから「これ食べる?」とパッケージを見せても、あんずは「ん?」と首をかしげるだけ。飼い主が何か言っているけど、「何なの?」という反応です。

 私からあんずに近づいて行って、「ホラ、これだよ?」と見せて初めて、「にゃぁ~!(そうそう、それ持ってたんだね!)」みたいな感じで喜ぶようになってきたのです。

 とはいえ、動くものには多少遠くても反応するし、高いところからのジャンプもできますし、物にぶつかりやすいとか、目が見えないような様子は一切ありません。変化としては、「遠くの人間がパッケージを持っていても、それがオヤツかどうかわからない」ということのみ。獣医師からの指摘もないですし、これも老化現象なのでしょう。

 そもそも、モモよりあんずは子猫の頃からおもちゃを捉えるのがとても下手で、生まれつき視力(動体視力?)が良いほうではなかったことも影響しているかもしれません。

子猫のようなあんず。娘の足に頭を乗せています

 どうでもいい話ですが、飼い主の私も中年になり、老眼が始まってきたところ。お茶碗によそったご飯を食べるとき、茶碗を近距離で見ると、ごはん粒がボヤけるようになって初めて老眼に気づきました。

 あんずも「遠いオヤツが見えないな……歳かな……」なんて思っているのでしょうか。いや、あんずのことなので、何も気にせず「おいしいオヤツ」を目の前にすれば、何もかも忘れてしまうのでしょうね。それこそ“永遠の子猫”というものです。

年老いて、娘と仲良しに

 またあんずの話になりますが、最近どんどん6歳の娘と仲が良くなっています。

 娘が5歳までは、一定の距離を保っていて、娘があんずに近づくことはあっても、あんずが娘に近づくことは一切ありませんでした。

歌いながらあんずの腕をうごかす娘。あんずは逃げずに言いなりです

 それが、娘が6歳になる頃から、娘になでられることを許し始め、徐々に抱っこも許すように。

 最近では毎日、あんずから娘の足元に座り、「ニャー」と鳴いて“なでて”アピールまでする始末。小さかった娘にツンケンしていたあんずが、老いとともに、成長した娘に甘え始めたのです。

自ら娘の足の下に挟まりに行くあんず

 あんずも、娘に甘えるのが一番手っ取り早くなででもらったり、可愛がったりしてもらえることに気づき始めたようです。私に甘えても、家の用事で何やかんやと席を立つので、じっとひざに座っていることも難しいし、なでてもらうのもササッと終わってしまったり、後回しになったりしてしまいがち。

 家の中で一番ヒマな幼児であり、ようやく念願だった猫と仲良くできるようになり、喜んでいる娘に甘えるのが、最も合理的であると悟ったわけなのです。

 モモはともかく、娘はあんずと仲良しになって、毎日とても楽しそうです。娘はあんずがそばにいるときは、いつも体のどこかを触っているので、あんずの気持ちも安定していて、2人ともとても幸せそうで何よりの昨今なのです。

(次回は2月20日公開予定です)

【前の回】シニアになるほど個性は強まる!? 2匹のシニア猫、甘えん坊と警戒心が加速?

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫がシニアになりまして
安田有希子
2015年にスタートした連載「猫アレルギーですけど」がリニューアル。子猫のときに2匹一緒に迎えたキジトラ猫「モモ」とサビ猫「あんず」も、気がつけば13歳と立派なシニア猫に。体調や2匹の関係にも少しずつ変化があらわれてきて、“猫アレルギー”の飼い主も奔走させられること度々。シニアになった猫の変化に焦点をあてながら、慌ただしくもいとおしい日常をつづります。
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