偏食で食べむらが激しい「福」 ご飯タイムの攻防戦には犬への愛が詰まっている!?

犬のご飯タイム
ご飯待ちの「福」。この段階でだいたい食べる気があるかどうかわかる。今日はわりといい感じ、目がキラキラ

 月刊誌『天然生活』『ESSE』で編集長をつとめ、数多くのヒット書籍をつくり続けている編集者の小林孝延さんこと「とーさん」は、困り顔の元保護犬「福」と元野良猫の「とも」「もえ」と暮らしています。今回は、福のご飯についてのお話です。

(末尾に写真特集があります)

手を変え品を変え、フードを変え…

 じつは最近、福の偏食が激しくて困っているんです。

 手を変え品を変え、フードを変え、トッピングを変え……いろいろ試しているのですが、あまり効果が長続きしないのが現状です。

 いくつかのドライフードをローテーションさせながら、茹でた鶏胸肉をカットしてトッピング。しかしどうにも食いつきが悪くなってしまったので、昨年からソーセージっぽい形状のフードをレンジでとろりとさせて風味を引き立てトッピング。これは最初の頃本当に大喜びしていたのですが……。

 今年に入ってからはむしろ、このトッピングをすると食べるのをボイコット(涙)

 ネットなどを調べてみると「食べなかったらいつまでもフードを出したままにせず、すぐに片付けましょう」と必ず書いてありますよね。

 はい、でもそうすると、お腹が空きすぎて吐いてしまうんですよ(まあ、出しっぱなしにしておいても結局は食べないから吐いちゃうんですがね)。

 それでも、うちの猫たちが福のフードのまわりをくんくんしながら歩き出すと、「私のご飯よ、取らないで!」とばかりに急に食べる素振りを見せたりするので、やっぱり、急いで食べる理由がなければ食べたくない、くらいのお腹の空き具合なんでしょうね。

犬と猫
まわりに猫たちがいると、一応取られないように警戒。でも食べる気もなし(涙)

 福が吐きさえしなければ、ぜんぜんほったらかしておくんですが、わざわざご丁寧に娘の布団の上、ベッドの上でげーっとやるものですから、そのたびに、寝具のクリーニングが大変で。もうため息なんです。

「だいたいおとーさんが福ちゃんにいろんなものを与えるからこんなふうになったんじゃないの?」

 まったくもって反論の余地のない娘からの指摘。

 はい、そのとおり。ついついかわいいからって、いろんなものを食べさせてしまったがために、とんでもないがまま娘(福)に育ってしまったのです。

お弁当
人間のご飯は大好き。これなら完食だね……

 目下のところ、砂肝をボイルして細かく刻んだものをトッピングしてますが、果たしてこれもいつまで効果があることやら。

SNSで悩みを打明けてみると

 すっかり困り果てたとーさん、インスタグラムを通じて悩みを打明けたところ、おやおや、意外にもたくさんの方から共感コメントが(170件以上)!

 みなさんの解決法を教えてただきました。そして、みんなの苦労を読んでいるうちに、あふれる愛情に温かい気持ちに満たされてきました。

 そこで、たくさんいただいたコメントの中から印象に残ったものをいくつかご紹介いたします。

「トッピングのふりかけを鹿、馬、鶏で用意してローテーションしてます。気分を上げるために『今日はなにかな〜やったー鹿さんだー!!』と演技して配膳してます」(m.yamaya5625さん)

「うちはもう10年くらい手作りご飯にしています。人参、かぼちゃ、さつまいも、お米を煮てささみをトッピングしています」(@makorin668さん)

「今は野菜やお肉を入れたスープを3、4日分まとめて作ってドックフードにかけ、好きなお肉は食べる直前に焼いて匂いを部屋中に漂わせてからご飯にトッピングしています」(@0_thank_0さん)

「床の上でカリカリを一粒ずつ指で弾いてました。弾く→犬追いかけて咥える→食べる。時間かかってしゃーない」(@maki_sakaiさん)

「私が四つん這いになってワンコさんのご飯をガシガシ食べて見せたら凄くビックリして、その日を境にご飯の時に私が近づくと好き嫌いなくガシガシ食べてくれるようになりました」(@totoko4278さん)

「ウチは掃除機をかけ始めると再度食べだします(笑)。謎」(@norokoosaさん)

 もう、愛情たっぷり!みんな過保護でとーさん安心しましたよ。

 ここにすべては掲載できませんでしたが、あったかいコメントいただいた皆様ありがとうございました!

(次回は4月16日公開予定です)

【前の回】犬も猫も人も全員ぬくぬく 福が穴をあけて5年、ついにベッドを新調!

小林 孝延
編集者・文筆家。出版社在籍中は『天然生活』『ESSE』の元編集長、『ハニオ日記』石田ゆり子著ほか、ライフスタイル系の雑誌・書籍を多数手がける。2023年10月に著書『妻が余命宣告されたとき、僕は保護犬を飼うことにした』(鳴風舎)を刊行

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この連載について
とーさんの保護犬日記
困り顔の元保護犬「福」の「とーさん」になった編集者の小林孝延さんが、いとおしくも前途多難な保護犬ライフを語ります。
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