距離を縮める先住犬「福」と兄妹猫「トモ&モエ」 一緒にくつろぐ姿はもう家族
月刊誌『天然生活』『ESSE』で編集長をつとめ、数多くのヒット書籍をつくり続けている編集者の小林孝延さんこと「とーさん」は、困り顔の元保護犬「福」と元野良猫の「トモ」「モエ」と暮らしています。少しずつ近づいていった福とトモ&モエの距離は、最近より近くなったようです。
リビングでくつろぐようになって
昨年末のこちらの連載で、とーさん家の保護犬福と、ベランダに突如現れてとーさん家の子になった野良猫兄妹トモ&モエが少しずつ仲良くなった顛末(てんまつ)をお話ししました。
あれから、いったいどうなったのか?今回はその続きのお話です。
さてさて、ベランダにやって来たかつてのトモモエの親族?と思われる猫たちのおかげで、にわかにファミリーとしてお互いの存在を確認した福とトモそしてモエ。その後はお互いの距離がぐぐっと縮まりました。
我が家の基本の居住スペースはトモ&モエはリビング、福はそのほかの場所(ご飯の時や人間たちと一緒にいるときはリビング)です。というのもまだまだ家庭内野良の域を脱さないトモとモエですから、家の中に自由に放ってしまうと、もうどこにいるのか発見不可能。脱走の可能性もあるということで、一番目が行き届いて管理しやすいリビングをメインの居場所にしました。
また、両者をわけておくことでお互いのストレスも軽減できます。なので、これまではごはんが終わるとリビングからささっと自分の部屋に戻りがちだった福でした。が、この一件以来、比較的長時間、ゆっくりリビングでくつろぐようになってきました。
それに対して猫たちもまんざらでもなさそう。福はトモとモエの、そしてトモとモエは福のにおいを積極的に嗅ぐようになってきました。
トモもモエも怖がりであるけれど、まだまだ生後1年の甘えん坊です。福のことをどう認識しているのかは正直わかりませんが、福の近くにいくとゴロリと横になっておなかを見せてのどをならすのです。
手は空をつかむようにもみもみ。エアーもみもみ。ちょっと怖いけど甘えたいそんな気持ちが見え隠れしています。とにかくその様子がほほ笑ましくて眺めているだけで心が癒やされます。
日なたぼっこしながら一緒にお昼寝
冬になり寒さが厳しくなってくるとさらに距離が縮まりました。冬の日差しがふりそそぐ午後の窓辺に寝転ぶトモとモエ。そばにどかっと寝転ぶ福。3匹とも窓辺の日当たりの良い場所がいいのでしょう。じゃあ一緒に寝転びますか?ってな感じで仲むつまじくお昼寝するようになりました。いや、でも本当は、
「ちょっとどいてくんないかなー。ここはわたしの場所だよ」なんて思っているのかもしれませんが。
それでも、お互いに触れ合う距離でくつろぐ姿はもう家族。福はただただ優しいまなざししで2匹を見守っています。そしてそれを眺めるとーさんは思わず目頭が熱くなるのでした。
やっと触らせてくれるようになった!
この頃、時をおなじくしてとーさんとトモとモエも急接近。これまではとーさんに触ることすら許さなかった2匹の心もようやくやわらかく開いてきたのです。
先に心を開いてくれたのはトモです。トモはとーさんが椅子に腰掛けていると、足の周りを行ったり来たり、ときどき頭をぐいぐいと擦ってきます。マーキングなのでしょうか?
そこで頭を擦り付けてきたときに、そーっと触ろうとすると、びくっと一瞬身構えるものの、これまでのように逃げたりはしません。こちらを見て「触っていーよ」そんな目をむけてきます。
おどろかさないように、ゆっくりゆっくり手を伸ばしてトモの首元に。そして、そーっとそーっとなでてみました。やわらかくて繊細でまるでビロードのような触りごごちにうっとり。ああ、やっとトモが触らせてくれるようになったなあと感無量でした。
が、しかし!しばらくすると、シャシャシャ!と爪を立てて猫パンチ!
「イテテテテ!!!!」
そー甘くはないか(笑)でも、その猫パンチも攻撃的というよりは戯れてる感じでしょうか。
うん、これなら我慢できるぞ。
ということで、それからとーさんの手は喜びの血がにじむようになったのでした。
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【前の回】愛犬「福」はどこで寝る?野犬の子を飼うのは大変? 寄せられた質問にとーさんが回答
(次回は3月20日に公開予定です)
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