「猫年じゃないけど、よろしくニャ」 ネズミの子分を従えた愛猫

   明けましておめでとうございます。今年の干支にちなんで、愛猫の「はっぴー」(2歳7カ月)にネズミのぬいぐるみを新調しました。すると、予想以上に気に入った様子。ギューッと前足で抱きしめて離しません。どこか子分を従えた親分のようにも見えます。

(末尾に写真特集があります)

   太古の昔から、ネズミは猫の大好物。そのため、猫のオモチャにはネズミの形をしたものが多いようです。電池でちょろちょろ動き回ったり、LEDライトでネズミのシルエットが映ったり、バラエティに富んでいます。

   わが家でも、鳥の羽根がついたネズミの玩具を買ったことがあります。投げると獲物を狙うように追いかけますが、あまりに小さいせいか、いつしか“行方不明”になってしまいます。忘れた頃にベッド下やタンス裏から見つかりますが……。

ねずみを見るはっぴー
ねずみを見るはっぴー

   ちょうど子年だし、なくさずに遊べるような、ネズミのオモチャを買ってあげようと考えていて、以前、家具チェーンのイケアで買ったぬいぐるみを思い出しました。

   十数年前のこと。家具を見にいったときに、子ども用のソフトトイというぬいぐるみを見かけました。当時まだ2、3歳だった黒猫のイヌオ(現15歳)のお土産にしたのですが、ふわふわと柔らかい素材が印象的でした。

   今でも同じようなネズミがあるのかな? とネットでイケアの商品を調べると、ありました。体長14センチで、グレー、白、茶色の3色。値段はひとつ199円と、超お手頃です。

   イケアには、別にペット用品シリーズ(LURVIG)もありますが、人形用のベッドが猫の飼い主の間で流行るなど、思わぬ商品がペット向けに受けることがあるようです。このネズミももともとはキッズ用ですが、猫が遊ぶのにちょうどいいサイズ感です。

   取り寄せて、はっぴーに渡すと、“なんだ君は?”という風に、においを嗅いだり、ヒゲをひっぱったり、蹴ってみたり。そうしているうちに、グレーのネズミを愛おしそうにギューッと抱きしめて寝てしまいました。

ねずみを抱くはっぴー
ねずみを抱くはっぴー

「あなた、猫よね?」と思いつつ、なんだか微笑ましい光景です……。本物のネズミに会ったこともないし、キャットフードで十分お腹はふくれているので、無理もないかもしれません。

   そうそう、猫とネズミの関係といえば、アニメ「トムとジェリー」が有名ですね。

   おっちょこちょいな猫トムが、賢いネズミのジェリーを捕まえようとして、ドタバタ、ドタバタ。いつもかわされてしまう。でも、トムはジェリーを追い詰めるだけではなく、手を差し伸べることもあります。ジェリーが苦しそうな時に救急箱を持っていったり、プレゼントをあげたり、時には一緒に出かけたり……。

   子どもの頃、夢中でテレビ番組を見ました。主題歌の「ネズミだっていきものさ ネコだっていきものさ トムとジェリー なかよくけんかしな」というフレーズが大好きでした。

ぺろん…ちょっと舐めてみよう
ぺろん…ちょっと舐めてみよう

   はっぴーとネズミくんも、仲良くしてほしいものですが、はっぴーは“新しい友達”をすっかり気に入ったようで、今日も舐めたり、引っ張ったり、抱いたりして得意顔。猫とネズミというより、子分たちをはべらせた親分みたいです。

「みんなハッピーニューイヤー! ケンカしても仲良くね」。そんなセリフが聞こえてきそうです。

   すべてのペットたちにとって、平穏で良い1年になりますように。

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藤村かおり
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。2017年から「sippo」ライター。猫歴約30年。今は19歳の黒猫イヌオと、5歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686

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この連載について
ねこ飼い日記
古い魚屋の天井が崩れ、落ちてきた子猫「はっぴー」。その成長と、引き取った筆者との生活ぶりを同時進行でつづっています。
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