老猫だけにおいしい物? 投薬に青年猫が嫉妬し、じとーっと凝視

   我が家の愛猫「イヌオ」(メス)はもうすぐ16歳。糖尿病で、私が家で毎日インシュリンを注射しています。最近では何種類か薬も飲むようになりました。注射の時にはちょっと美味しいフード、薬は投薬用おやつでコーティングしてあげています。それを見ている、もう1匹の猫「ハッピー」(2歳、オス)は元気で食いしん坊。「イヌオだけ? 俺にはないのか」と目で訴えてきます。

(末尾に写真特集があります)

  猫も年をとると、様々な症状が出ますが、イヌオは10歳になった頃に糖尿病と診断されました。気づいたきっかけは尿の量。スコップで回収するトイレの砂がどんどん重たくなり、「おかしいぞ?」と思って検査に行ってわかりました。

薬を包んだおやつを喜んで食べるイヌオ
薬を包んだおやつを喜んで食べるイヌオ

   糖尿病の猫は体内で作られるインシュリンの働きが不足するため、インシュリン注射でコントロールします。食事の時に打つといいのですが、高齢のイヌオは食が細いのでおやつの力を借ります。よく利用するのは、動物病院で買う「エネルギーちゅーる」で、カロリーは通常のものの2倍。イヌオはこれが大好きで、注射のごほうびにもなっています。

   注射を打つときは危ないので、ハッピーをケージに入れるか廊下に出すかしています。でも、「なにかおいしいものをあげてる」「イヌオだけずるい」と思うようで、じとーっとした目つきで見ています。

   だから、お利口に待っていたハッピーにも、別のごほうびをあげますが、イヌオの口の回りの匂いを嗅いで「俺のと違う」という顔をして、かぷっと前足や背中をかむことも。でもカロリーが高いので、太り気味のハッピーには同じようにあげられないのです。

ハッピーは見た。「なにか食べてる…」
ハッピーは見た。「なにか食べてる…」

   もともと膵臓(すいぞう)がよくないイヌオはよく吐くので、制酸剤など薬も毎日飲むようになりました。この投与が大変。がんとして口を開いてくれないので、動物看護士さんに相談して、投薬補助おやつを使うことにしました。粘土みたいに柔らかなベース(チキン味やチーズ味等)に薬を包んで丸めると、喜んでぱくっと食べてくれます。なかなか美味しいらしく、こちらの負担も減って助かります。

   しかし、これを目にしたハッピーは「またひいきか」と、今度は私をじーっ。うちでは病院で買える「グリニーズ」(獣医師専用ピルポケット)と、ペットショップで買える「メディボール」等を使っていますが、メディボールが15個入りで600~700円程度と、どれもそこそこの値段。ふだんのおやつとして、ハッピーに「はい、はい」と与えるのは難しい。

イヌオの特別なおやつ
イヌオの特別なおやつ

 とはいえ、ハッピーが妬いてイヌオをかむ。つい私がハッピーを叱る。ハッピーが私に不信感をもつ……これはよくない連鎖です。

 複数飼いする友人に聞くと、投薬等で1匹に時間をかけると、やはり他の猫が妬くと言っていました。彼女は、毎晩寝る前にそれぞれの猫と20分みっちり向き合いい、「○○ちゃんいい子だね~」と猫の歌を歌いながら、スキンシップやブラッシングをしているそうです。

 ハッピーは激しい遊びが好きなので、もう少し時間をかけよう。そこで、イヌオの投薬が終わると、数種類のオモチャで遊んで、発散させてあげるようにしました。猫じゃらし片手に廊下を一緒に走り、立ったり座ったり、秋なのに私はもう汗だく……でも、イヌオへのちょっかいが減り、私にもまたまっすぐに甘えてくれるようになり、ほっとしているところです。

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藤村かおり
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。2017年から「sippo」ライター。猫歴約30年。今は17歳の黒猫イヌオと、3歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686

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この特集について
ねこ飼い日記
古い魚屋の天井が崩れ、落ちてきた子猫「はっぴー」。その成長と、引き取った筆者との生活ぶりを同時進行でつづっています。
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