「子どもが産まれるのに、猫がいて大丈夫?」なんて聞かないで

歯がはみ出ちゃったモモ。噛みつく準備ではありません
歯がはみ出ちゃったモモ。噛みつく準備ではありません

「子どもが産まれるのに、猫がいて大丈夫?」

 妊娠中、何人かにこう言われました。

 産まれてくる我が子を心配しての言葉なのでしょうが、「大丈夫って、何が?、じゃあ、どうしろと?」と半ギレで答えていました。もちろん心の中だけで。

 特に実母からは「2匹の猫は、猫好きの夫の実家にもらってもらったらどうか」という具体的な提案までされました。

「うちで預かるよ」と言うならまだしも、「義理の実家」に勝手に押し付けるところに腹立たしさを感じながら、「そんなこと出来るわけないでしょ…」と力なく答えるしかありませんでした。

 みんなが「大丈夫?」と聞くのは、猫が赤ちゃんを傷つける心配…というより、アレルギーのことでしょう。夫は違いますが、私が猫アレルギーなので、それが遺伝することだってないとも限りません。

 私の場合は、大人になって猫を飼い始めて何年も経ってから発症したけれど、赤ちゃんの時からアレルギーになってしまったらと思うと、居ても立っても居られないくらい心配です。万が一、子どもにひどい猫アレルギーの症状が出たとしたら、どうするのか…。

 でも、「手放す」ことだけは考えたくありません。もちろん、家族のアレルギーで猫を手放す苦渋の選択をした方を否定するつもりは毛頭ありません。が、まだ何も起きていない今は、できれば考えたくないことです。

 私の猫アレルギーが発覚した時、血液検査の結果を見た医師がこう言いました。

「猫も家族ですもんね…、辛いですね」

 それを受けて、私はこう思いました。

「辛いって、何が? これから猫とどう暮らしていくか考えるだけなのに、何が辛いのだろう」

 医師は猫と別れる前提の話をしていたけど、私の頭には少しもその考えは浮かびませんでした。

 猫アレルギーだけど猫と上手く暮らしている人についてネットで徹底的に調べ、できることは全て試しました。

 ここに何度か書いていますが、「換気」「掃除」「空気清浄機」「たまに猫を風呂に入れる」これさえ徹底すれば、私の場合は症状がほぼ出ないことが分かってきました。妊娠中、家にいることが多くても、くしゃみすら出ませんでした。

 それなら、子どもが産まれてからは、さらに掃除をしっかりする、こまめに換気をする、それで何とかやってみるしかない。万が一、子どもにアレルギーが出てしまうようなことがあれば、猫と人の住み分けをするしかないだろう、などと毎日考えていました。

 そんな時、久々に会った1歳の息子がいる親友が、こんなことを言いました。

「小さいときから猫と一緒に暮らしてれば、アレルギーに強い子になるね」

 初めて言われた言葉であるとともに、私の頭には少しもなかったことだったので、びっくりするとともに、心配でいっぱいだった心が明るくなりました。私は友人にアレルギーの心配を打ち明けたことはなかったけれど、まるで察してくれたかのようでした。

 ペットと暮らしていると、アレルギーに強くなる…なんて、もちろん何の根拠もありません。たまたまそういう人もいたかもしれない、それくらいのことです。それは友人も私も分かっているけれど、そんな風に前向きに考えながら、予防や対策できるところはやっていくしかないのです。

 妊娠中は、ちょっと心が繊細な時期でもあります。そんな時に「猫(または犬)がいて、子どもは大丈夫?」なんて聞かないでほしいのです。飼い主はもちろん考えています。悩むこともあります。でも、どんなに考えても、明確な答えはないのです。答えがないことを聞かれることは、ことのほか辛いのです。

 それから私は、猫と赤ちゃんが仲良く暮らしている写真やブログを見て、楽しい方向に考えることにしたのでした。

(ヤスダユキ)

この特集について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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