猫の歯が抜けた… もしや薬を飲ませる時のあれが原因?

「顔を隠しつつ、チラ見するモモ。怖いって。」
「顔を隠しつつ、チラ見するモモ。怖いって。」

 前回前々回の続きです。

 愛猫の歯が1本抜けた――。

 それだけのことで、何週もお付き合いいただいている方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。我が家にとっては、かなりの大事件だったもので。

 キジトラ猫モモの、抜けた奥歯を持って動物病院へ行ったところ、「口内炎の猫には、たまにあることなので仕方ない」「これといった処置は必要ないので様子見」といった内容の見立てを獣医師先生からいただきました。
 
 モモには口内炎や皮膚病の治療のため、継続的に免疫抑制剤を飲ませていますが、飲ませていなかったら、もっとひどくなっていただろう……とのことでした。

 大事には至らず一安心したものの、何となく完璧には納得できない私。

 なぜなら、抜けた歯には歯石がついていて、この歯自体にも原因がありそうな気がしたからです。残っている他の歯は真っ白できれいなのに、なぜこの歯だけ……。口内環境が原因というなら、他の歯も何らかの影響があるような気がする。

 などと考えていると、夫が先生にこう言いました。

夫「原因は、薬を飲ませるときに薬につけていた、ペット用のチーズ味のジェルのせいだと思います」
 
 以前はモモに薬を飲ませる時、非常に苦労していました。

 猫用の免疫抑制剤は液体か、液体が入ったカプセルなのですが、液体では吐き出してしまって飲めず、カプセルはえさに混ぜられないので、そのまま飲んでもらうしかありません。

 そこで、私がネットで見つけた犬猫用の投薬補助剤をつけて、投薬器を使って飲ませたところ、チーズなど食べたことのないモモは「薬はおいしい」と理解してくれて、その後の投薬がいくぶん楽になった、ということがありました。

「歯抜け騒動も他人事のあんず」
「歯抜け騒動も他人事のあんず」

夫「僕が右手で投薬器を持って、モモの口の奥に薬を入れるので、そこにチーズが溜まって、左の奥歯に歯石が溜まってしまったんだと思います…」

 しょんぼりうなだれる夫。嫌がるモモにほぼ毎日薬をやり続け、嫌われることもあった夫。しかし、全てはモモのため……。

 それが、チーズ味の補助剤の登場により、格闘する時間が激減し、モモのストレスも減り、夫とモモの関係も良好となりました。救世主だと思っていた補助剤が、まさか歯を1本ダメにするほどの破壊力があったなんて……。

 すると、先生はこう言います。

先生「いや、猫は人間みたいな虫歯にはならないから、そのせいじゃないと思うよ。歯が抜けたのは、口内環境のせいでしょう。今できることは、薬の量を増やして様子を見ることかな」

夫と私「そうですか……。そうしてみます」

 とは答えたものの、病院の帰り道では「やっぱりチーズのせいだよね」と2人の意見が一致。その後は、チーズに頼らず薬をやることに決めました。

 とはいえ、そのチーズ味の補助剤は非常にポピュラーで、動物病院で勧められることもあるそうです。モモの口内環境が良かった上で、その補助剤を使えば、何の問題もなかったのでしょう。ひょっとしたら、同じような猫でも、大丈夫な場合もあるかもしれませんし、歯磨きをすればよかったのかもしれないし、結局のところ真実は分かりません。

 猫の体調不良は原因不明なものも多く、原因があったとしても、一つではなかったりします。実際、モモの口内炎や皮膚炎は決定的な治療薬はなく、「良く分からないけど、免疫抑制剤を飲ませることが適している」という診断になっています。

 注意深く様子を見て、猫が快適に暮らす手助けをしてあげることが飼い主の務めなのだなあ……と肝に銘じた「歯抜け事件」でした。

(ヤスダユキ) 

sippo
sippo編集部が独自取材した記事など、オリジナルの記事です。
この特集について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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