猫に薬を飲ませるには? 長い闘いの始まり
我が家の猫らの朝ごはんは、ドライフードに小さじ1杯ほどのウェットフードをのせたもの。
ウェットフードをのせる理由は2つあります。食が細い猫のあんずの食いつきを良くするためと、たまに粉末の整腸剤をかけて食べさせるためです。
ちなみにその整腸剤は人間用。私は子どものころ、なぜかその整腸剤の味が好きで、お腹の調子が悪くもないのに、親の目を盗んで薬箱からこっそり出し、なめていたほど薬っぽくない味がします。
話がそれましたが、その薬の味がしない整腸剤は、猫もすんなりなめてくれますが、それは特殊な例で、猫に薬を飲ませることに苦労されている飼い主の方は多いのではないでしょうか。
我が家の猫らは、生後5カ月で家にきたときから、薬を飲ませる必要がありました。耳にカビ(真菌)が繁殖する皮膚炎にかかっていて、錠剤の抗生物質を飲ませなければならなかったのです。
元々野良猫だったこと、免疫力が低下していたことから、子猫が皮膚炎にかかるのはよくあることのようです。しかも、一緒に暮らしている子猫に移る確率も高いんだとか。
2匹とも両耳の半分くらいがカサカサしていたので、塗り薬もつけていました。
塗り薬に関しては多少嫌がるものの、それほど苦労なく塗れるのですが、飲み薬はなかなか大変でした。
猫が「耳のカビ嫌だな~。早く治すために、薬を飲もう!」と分かってくれれば話は早いですが、当然そんな猫はいません。
錠剤だったので、まずは細かく刻んでウェットフードに混ぜて与えてみます。
すると、1~2回はそのまま食べてくれましたが、「何か美味しくないものが混ざっている!」と気づかれてしまい、薬だけ残すようになりました。
次の手段として、私の手にウェットフードをのせて、その中に薬を混ぜてみることにしました。
すると、警戒心の薄い猫のあんずは、手からエサをもらう新しさに興味を示し、1~2回はパクパク食べてくれました。おぉ、なんて単純な。カワイイ奴め。
しかし、警戒心の強いモモのほうは、エサをクンクンしつつも、薬は食べません。
そうなると、どうエサに混ぜようとも、自ら薬を食べてくれることはありません。しかも、あんずは1週間ほどで耳カビが完治しましたが、薬が嫌いなモモのほうは治りが遅く、薬を飲ませ続ける必要がありました。
モモに薬をやること――。これが、5歳になっても続いている永遠のテーマであり、長い闘いの始まりにすぎなかったのでした。次回に続きます。
(ヤスダユキ)
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。