ハンター、いまだ夫になつかず「夜は一緒に寝てるのに」
「もうちょっとなんだけどね」
「遊んでほしいんだよね。遊んでほしくて、ここまで近づいてくるんだけどダメなんだよね」
「夜は一緒に寝てるのにね」
保護犬のハンターが正式譲渡になってから3カ月。我が家にやってきてからだと5カ月近く。独り言のように、夫は同じ言葉を繰り返しています。ハンター……いまだ夫にはなついてくれません。
以前は、夫が帰宅すると、リビングを何十周も回り、「いつまで続くんだろう。頭がおかしくなりそうだ」とまで言わせていたハンター。
そこからはだいぶ進歩して、調子のいいときは、頭をなでさせてくれたりもするのですが、夫が抱っこしようとすると、全身がこわばってしまったり、ガタガタと震えだしたりしてしまうのです。
もっとも困るのは、夫からはご飯もトリート(おやつ)も食べないことです。よほど男性が苦手なのか、それとも、イヤな思い出があるのか……。
夫も努力はしているのです。大きく低い声が苦手なのかもしれない――と、小声の高音で「ハンちゃん」と呼んでみたり、ハンターが好んで食べるトリートを持って近づいてみたり。でも、やっぱりダメで……。
「これからもずっとこうだったらどうしよう」
「知人の〇〇さんの家も保護犬を飼ってたんだけど、亡くなるまでずっとなつかなかったって……。やだなぁ、もう」
と愚痴る夫。ついには、
「でも、逆じゃなくて良かったよね」
と言いだしました。つまり、ハンターが自分にだけなついて、私にはなつかなかったら、そちらのほうが問題だった、というのです。
それは、そうだったかもしれません。実はハンターは、最初の1週間ほどは、どちらかというと夫になついていたのです。そのころの私の落ち込みようといったら、それはもうハンパありませんでした。
ですが、その後、私に対しては、すごく甘え始め、抱っこされるのが大好きになってくれたハンター。
ちょっと甘やかしすぎかな……と思っていたら、最近は、抱っこされるのがそれほどブームではなくなり、イタズラをものすごくするようになりました。
すっかり家庭犬となって、本性を出し始めたハンターですが、夫になついてくれるのはいつになることやら……。少しだけ(!)心配しています。
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