偏食「福」の空腹嘔吐対策 自動給餌器で解決! かと思いきや新たな問題が

犬留守番
自動給餌器を導入。一瞬で食べ終わった福、このマシーンはすばらしいと感心しているように見える

 月刊誌『天然生活』『ESSE』で編集長をつとめ、数多くのヒット書籍をつくり続けている編集者の小林孝延さんこと「とーさん」は、困り顔の元保護犬「福」と元野良猫の「とも」「もえ」と暮らしています。今回は、福のご飯についてのお話です。

(末尾に写真特集があります)

空腹で吐いてしまう福

 前回この連載で、福がなかなかごはんを食べてくれない悩みについて書きました。

 好みの偏りによってフードを食べてくれないだけならよいのだけど、問題は、長時間留守番させた時に、空腹のあまり留守中に吐いてしまうということ。それもきまって娘のベッドの上で……。その度にベッドバッドやシーツをぜんぶ洗濯することになり、ほとほと困っているのです。

 4月になり、娘の大学も2年ぶりにリモートから対面講義に戻ったこともあり、福の留守番タイムはより長引く傾向に。どうしたもんかなあと頭を悩ませていたところ、はたとひらめいたのです!

 そうか、中間食をたべさせたらよいのか!と。(もっと早く気づけよ……)

自動給餌器で中間食を導入!

 もちろん留守中なので自動給餌器に頼ることになるのですが、なんでこんな簡単なことに気づかなかったのだ!これなら、急用で帰りが少し遅くなるときでも、福に辛い思いをさせなくて済むではありませんか。

 さっそく通販サイトを物色して、ちょうど福のごはんにぴったりサイズの自動給餌器を購入しました。たしか6,000円くらい。

 購入した給餌器は2食用。デジタルタイマーをセットすることで、時間になると蓋があいて容器の中のフードが食べられる仕組みになっています。とはいえ、カリカリのふーどはなかなか食べてくれないので、まずは福の好きなゆでた鶏胸肉(じつは本当はとーさんのお昼ご飯用につくりおいているものですが……)を入れることにしました。少し気温があがってきたので、念のためにとなりの容器にはフードではなく保冷剤を入れることにしました。

自動給餌器
時間をずらして2食分セットできるつくり。容器の中はこんな感じ

 さっそくセット。すでにセットの段階から福はわくわくモードです。

「ごはん!ごはん!ごはん!とりにく!とりにく!」とわくわくが止まりません。

 しかし、匂いはすれども、きっちり蓋がされていて食べることができません。

「あれ??あれーー?とーさん食べられないんですけど……」

 そんな途方に暮れた顔でこっちを眺めています。

 いつもなら僕が出かけた後、福はたいてい自分の部屋(娘の部屋)に戻ってぐーすか寝てしまうのですが、今日はリビングにセットしたこの給餌器のまんまえに陣取り、じーーーーっとながめています。

待つ犬
期待に満ちあふれたわくわくモードで、給餌器の前にいる福

じーっと。
じーっと。
じーっと。

 でも、いつまでたっても出てきません。(タイマーは5時間後にセットしてますからね)

じーっと。
じーっと。
じーっと。

「おかしいなあ……」

 ついに待ちくたびれた福はそのまま寝てしまいました。

 その姿がおかしくてかわいくて、留守番カメラで何度も見ちゃいましたね。

寝る犬
待ちくたびれて寝る福、寝返りをうったよう

 寝てはいても、鼻と耳は感度びんびん。猫たちが歩くちょっとした物音にもがばっ!とはね起きて「ごはんとるんじゃないわよーー」と威嚇。安心するとまたパタリ。

 そんなこんなで5時間経過。

 ようやく、パッカーンと蓋が勢いよく開くと福はもう大喜びでがつがつ食べておりました。

中間食の作戦は成功! でも新たな悩みが

 これで、ほんとひと安心だな、と思ったのも束の間、今度は別の問題が。

 これまで留守中のリビングはどちらかというと、我が家の保護猫「とも」と「もえ」の安息の場所でした。ところが、福が給餌器のまわりに居座っているので、リビングの住人関係に変化が起きてしまいました。

 ともやもえが、歩いているだけで、福はがーーっと威嚇。猫たちにとってはとんだ災難。彼らは決して福のごはんを盗み食いしたりしないのに(するのは福のほうなんですよね)。

 ひとつ解決しても、また次の課題が……。やれやれ、さてどうしたものやら。

 とーさんの悩みは尽きないのでありました。

(次回は5月21日公開予定です)

【前の回】偏食が激しい「福」 ご飯タイムの攻防戦には犬への愛が詰まっている!?

小林 孝延
福井県出身。編集者。月刊誌『天然生活』創刊編集長、『ESSE』編集長などを歴任。2023年10月に著書『妻が余命宣告されたとき、僕は保護犬を飼うことにした』(鳴風舎)を刊行

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この連載について
とーさんの保護犬日記
困り顔の元保護犬「福」の「とーさん」になった編集者の小林孝延さんが、いとおしくも前途多難な保護犬ライフを語ります。
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