預かり中の老犬ココもびっくり!? すっかりトレーニングにはまってしまいました
インテリアデザイナーとして活動する傍ら、保護犬の預かりボランティアをする小林マナさん。預かり犬1匹目は福島県の被災地から来た大型犬のタケ。タケをみとったあと2匹目となる預かり犬のココがやって来ました。
無反応なココとトレーニング
無反応で喜怒哀楽のない体の硬い推定14歳の老犬ココ。今までどんな環境で育ったのかつい想像してしまいます。
リードにつながれたままずっと外にいたのだろうか、散歩へ連れて行ってもらえなかったのだろうか、声をかけてもらえなかったんだろうか、ずっと丸まって独りでいたのだろうか……。かわいそうに。
いろいろ考えてもココはそれしか知らないのですから「かわいそうだったね~」と言ったとしても「何が?」と返されそうです。ぐっとこみ上げてくる様々思いはありましたが、ココには「今日から楽しくなるよ〜!」と声をかけて過ごすことにしました。
まずは名前を覚えるトレーニング。
大きくはっきりした声で「ココ!」と呼んでトリーツをあげる、「ココ」→トリーツ。振り向いても振り向かなくても「ココ」と呼ばれたら、おいしいものが来ると認識させて名前を覚えさせるトレーニングを始めました。
幸いココは、トリーツに反応してくれたのでごはん抜きになることはありませんでしたが、もしもトリーツやフードに反応を示さないようだったら、半日〜1日一度ごはんを抜いてスタートするといいそうです。
「え!?ごはんあげないの?」と思いましたが、よく考えたら死ぬわけではないし……。他にも「老犬もトレーニングができる」「名前を変えても大丈夫」など、ドッグトレーナーの矢崎先生のトレーニングを受けるまでは全く知りませんでした。
老犬だと思ったけど 案外若い?
次第にココは、しっかりこちらを向いて歩けるようになっていきました。目にも力が入って見えるようになり、矢崎先生が言っていたように「案外若い」説が浮上し始めました。
ただ、手足の動きがあまりにも硬いので、お散歩は毎日朝晩15分だけに。コツコツとまずは体力作りをしようと考えたのです。
1頭目の預かり犬タケのおかげで、私はすっかり早起きができるようになっていました。以前は、出勤1時間前に起きてギリギリに出かけるような生活だったのですが、朝ごはんを食べる生活が難なくできるようになっていたのです。
幸か不幸かココは早朝から起こされ、トレーニング熱に火が付いた私に付き合わされるはめに。けれどもトリーツ欲しさにしっかりついてきてくれました。
散歩の後は、手足を触るトレーニング、クレートを使ったハウストレーニング、マテのトレーニング等など……。家に帰ってきてからもトレーニングを続けました。
もっとトレーニングの勉強がしたい!
矢崎先生の著書をすべて読み、犬のトレーニングに夢中になってしまいました。もしも、困った保護犬をトレーニングすることができたなら、もっと譲渡につながるかもしれないと思ったからです。
トレーニングに通っていたものの、もっともっと勉強したいという気持ちが湧いてきて、ある日矢崎先生にそれを話したところ、「それならドッグトレーナー養成講座がありますよ!」と。
「ドッグトレーナー!?」
そんなつもりはなかったのですが、そこで勉強できたら犬についてもっと学ぶことができる!と思ったら、もう、急速にそのことが頭から離れなくなってしまい……。
「趣味も休みも何もない!」と言って始めた、子どもの頃から大好きだった動物のことをもっと追求してみたい、と夫に話して、ドッグトレーナー養成講座に入門することになりました。
そうしてほとんど“犬なし”の座学の養成講座がスタートします。「犬がいなくても勉強できるの???」とまたまた目からウロコの連続でした。
【前の回】預かりボランティア2匹目 声をかけても無反応な、柴犬のおばあちゃんが来た
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