愛猫「きなこ」が元気ない! おしっこの異変に気づき病院へ

茶トラ猫
ソファの上でご満悦

「きなこがトイレにずーっと座り込んでるよ! しかも、何回もトイレに出入りしている!」。娘が慌てて妻に言った。

(末尾に写真特集があります)

きなこのおしっこに異変!?

 数日前から、なぜか部屋がおしっこ臭いなと思っていた。よく見回すと床に何か所か1円玉大の水滴がある。

 数年前にジャッキーが、「ストルバイト結晶」になった時の症状と同じだった。違うのはうっすらピンク色で、血尿が出ているようだった。

 トイレには入るのだが、痛くて出せないのか、数滴出してはいろいろと場所を変える。後ろからペットシーツを持って追いかける。

 気づいた時には夜だったので、妻は一晩寝ないできなこの様子を看て、翌朝、開院と同時に病院へ駆け込んだ。

茶トラ猫とキジトラ猫
愛しのジャッキーを抱きしめて

 きなこが病院に行くのは、去勢手術以来。普段は高めでとてもかわいい鳴き声のきなこだが、不安のあまり、一度も聞いたことがない野太いかすれた声をあげた。今にも殺されるような悲痛な鳴き声だった。

 診察は怖くて暴れるかと思いきや、予想に反して萎縮しておとなしかった。レントゲンを撮ってもらうと、尿路結石までにはなっていないとのこと。

 結晶があるかもしれないが、急性膀胱炎の可能性もあるので、抗生剤をもらって経過観察。カリカリは結晶を溶かす作用があるものを食べさせることにした。

 猫は下部尿路の病気にかかりやすいとのこと。1週間ほどで尿も正常に出るようになりひと安心。

 動物は痛くても「痛い」と言えない。少しの変化でも見逃さないよう、今まで以上に気遣ってあげなければと思う。

 今回のことがきっかけで、クールな性格のきなこが若干「甘々なきなこ」に変わった。声色はあの野太い声に変わることなく、今日もかわいらしい高い声で「にゃー」と甘えてくるのだった。

茶トラ猫
ソファで立つきなこ

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佐藤陽
1967年生まれ。91年朝日新聞社入社。大分支局、生活部、横浜総局などを経て、文化部(be編集部)記者。医療・介護問題に関心があり、超高齢化の現場を歩き続けてまとめた著書『日本で老いて死ぬということ』(朝日新聞出版)がある。近著は、様々な看取りのケースを取り上げた『看取りのプロに学ぶ 幸せな逝き方』(朝日新聞出版)。妻と娘2人、オス猫2匹と暮らす。妻はK-POPにハマり、看護師と大学生の娘たちも反抗期。慕ってくれるのは猫の「ジャッキー」と「きなこ」だけ。そんな日々を綴ります。

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この連載について
日だまり猫通信
イケメンのオス猫2匹と妻子と暮らす朝日新聞の佐藤陽記者が、猫好き一家の歴史をふりかえりながら、日々のできごとをつづります。
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