猫の口元「ふぐふぐ」の愛で方 コロコロ変わるその表情、全方位から味わい尽くせ

 猫の体のパーツでかわいいところはいろいろありますが、多くの猫好きを魅了してやまないのが……そう、口元。

(末尾に写真特集があります)

 ヒゲが生えているモリッとしたところ、正しくは「ウィスカーパッド」というらしいですが、私は敬愛を込めて「ふぐふぐ」と呼んでいます。

 ちなみに、ほかにも「ω(オメガ)」「ひげぶくろ」など、いろんな呼び方があるそうです。

 鼻から“人”のかたちにすぅっと伸びる口のラインに区切られ、ぷくっと盛り上がるなめらかな丘。

 そっと触れると、柔らかそうに見えて意外と固いというギャップも、またよし。

 猫フェチの、猫への飽くなき探究心を語るフェチ道、今回は猫のふぐふぐの愛し方です。

“フェチ”ポイント① 見方によって変わる表情

猫の口元
斜めから見ると、モリッとした立体感がより味わえます

 普通の状態でも、ふっくらしてかわいいのに、ヒゲの向きや角度によって表情を変えるふぐふぐは、“一粒で二度も三度もおいしい”楽しみ方ができる、すばらしいパーツ。

 オモチャに夢中になってヒゲが立ち上がったときは、ぷっくり感2割増し。

 下からあおって見上げると、印象がまたガラリと変わって、こんなに長かったの?とビックリ。

 お気に入りの角度を見つけ、同じふぐふぐフェチと「あなた、どの角度派?」と語り合うと、絆も深まりそうです。

“フェチ”ポイント② すき間からのぞく、チラリズム

舌を出した猫
ベロがちょこっと。この一瞬のチラリズムが楽しめるのも、ふぐふぐならでは

 閉じきっていない口のすき間、そこから小さな歯やベロがちょっとだけ見えている……という、このチラリズムもふぐふぐの醍醐味。

 毛が生えていない、口のフチ部分がツヤツヤと輝いていたり、ちゃんとしまってあるはずの犬歯の先がちょこっとはみ出ていたり。

 チラリだからこそ際立つ、それぞれのディテールに、宝物を見つけたときのような胸の高鳴りを感じるのです。

“フェチ”ポイント③ 模様をプラスして違う味わいを

猫の口元
白い部分が、もうニンニクのかたちにしか見えません

 ハチワレの子限定かもしれませんが、鼻筋からふぐふぐにかけて白い子がいたら、正面から、よく見てみてください。

 幻の「ニンニク」が浮かびあがりませんか?

 毛色や柄という要素を“ちょい足し”することで、ふぐふぐの新たな一面が見えてくる“味変”が楽しめるかもしれません。

 こういう柄のふぐふぐは○○に見える、など、新たな魅力を発見された猫フェチさん、ぜひ教えてください。

【猫フェチカメラマン ワンポイント撮影アドバイス】
このふぐふぐの魅力を余すことなく撮影するには、そっとキスをするように、ふぐふぐにズームアップすることがポイント。
【撮影協力】
保護猫カフェ NECOT COFFEE HOUSE
住所:東京都江戸川区東葛西5-19-22
TEL:03-3877-0082
公式サイト:http://necot.tokyo/index.html
「猫カフェ」は完全予約制。予約・空き状況の確認は、上記公式サイトから可能

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芳澤ルミ子
カメラマン。独学で写真を学び「猫びより」「ネコまる」等、猫撮影を中心に活躍。著書に「にゃんたま」(自由国民社)、「ネコの裏側」(辰巳出版)等。マニアックな作風から“猫フェチカメラマン”という新たなジャンルを開拓しつつある。

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この連載について
猫フェチ道をゆく
後頭部、お腹、ふぐふぐ(口元)…猫は細かいパーツも全部かわいい。そのひとつひとつを愛でる方法を、猫フェチカメラマン・芳澤ルミ子さんが解説します。
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