無防備なその姿は、猫からの信頼の証 猫のヘソ天を、ありがたく味わい尽くす
猫の愛らしさをさまざまな角度から味わい尽くす、猫フェチに贈るこの連載。今回取り上げるのは、猫好きを魅了してやまない、「ヘソ天」です。
本来は、攻撃をくらったら致命傷になりかねない腹部は、猫にとってできるだけ人目に触れないよう守るべき、急所のひとつです。
それなのに、まるで「好きにして」と言わんばかりに全開でおなかをさらけ出してリラックスするのは、「この人なら大丈夫」とこちらを信頼してくれた証。ヘソ天はただかわいいだけではなくて、言葉を持たない猫たちからいただける、最上級の“賛辞”。だからこそ、こんなにも愛おしいのです。
……などと気を大きくして、「失礼しまーす」と断っておなかをなでたり吸おうとしたら、容赦なく拒絶されるところも、また一興です。
今回の猫フェチ道では、このヘソ天の愛で方についてお伝えします。
“フェチ”ポイント① そっと寄り添い、愛の時間を心ゆくまで
猫のヘソ天は望んでも、人間の都合で見られるものではありません。いつヘソ天になるのかは、すべて猫が決めること。彼らがリラックスして安心してくれたときにだけ見せる姿です(決して、無理強いはしないこと!)。
だから、もしあなたの愛猫がおなかを出して寝ていたら、起こさないようそっと寄り添って(できればあなたもヘソ天で)、心行くまでその時間を共有して、味わってください。
言葉はおろか、体の大きさも習性も生き方も、何一つ同じではない違う種類の生き物同士がここまで心を許しあえるのは、それだけでもう奇跡。
自分のそばでおなかをさらして、気持ちよさそうに寝てくれる猫の姿から、彼らとの絆や愛が感じられ、このうえない多幸感を覚えるはずです。
“フェチ”ポイント② 普段は見られない“御開帳”を目撃せよ
普段の四つ足の姿勢では決して見ることができない、猫のおなか。
「あら? こんな模様があったの?」
「肌が透けているところ、なんてステキなピンクなのかしら……」
ヘソ天で“御開帳”状態になっている間は、普段はあまり見られない、猫のおなかの美しさを堪能する絶好のチャンスです。もしかしたら未開拓のチャームポイントが見つかるかも。
このとき、嫌がる猫のおなかを無理やりなでまわしたりするのは厳禁(慣れている子は別かもしれませんが)。あくまで目で、愛でましょう。
また、これはまじめな話、しっかりと観察すれば、シコリや傷、皮膚トラブルなど、気づかなかった健康トラブルを発見できるかもしれません。
“フェチ”ポイント③ 精悍さと脱力のギャップがじわる
ヘソ天の猫は寝ていることが多い気がしますが、たまに目を開いたまま開きになっている猫に出くわします。
体はだら~としつつ、顔は精悍な表情のままだったり、空を見つめてぽやーっとしていたり。この体と顔のギャップが、またじわじわくるんです。
いったいこの時、猫たちは何を考えているんでしょう?
それを想像しながらヘソ天を多能するのも楽しいものです。
- 【写真出典】『ネコまる』vol.32(辰巳出版)より
- 【猫フェチカメラマン ワンポイント撮影アドバイス】
- このヘソ天の魅力を余すことなく撮影するには……
オープンマインドをありがたく受け止め、そっと近づいて(時には広角レンズで大胆に迫って!)シャッターを切ろう。
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