孤高のばあやに優しい孫ができた 老猫1匹と子どもの猫2匹の安定した生活 

 片時も離れなかったミニミニが去っても、タロはそれほど寂しがらなかった。

(末尾に写真特集があります)

一緒に暮らすことに

 タロ、と声をかけるとにゃあんと返事をして駆け寄ってくるのは犬のようだ。首根っこをくわえてブラブラすると喉を鳴らして喜ぶから、たびたびタロをくわえては四つんばいになって歩いた。

 そのうち引き取りたいと会いに来る人もいなくなり、このまま一緒に暮らすことになった。

香箱を組む猫
香箱組みがち

 くまとピーヤのあいだに、ぼーっとしたオスのタロがいることでバランスがとれている。 子猫らしさは落ち着いて、安定した3匹の生活が始まった。

 寝ているタロに小さく、タロと呼びかけると、眠ったまま前脚を伸ばしてゆっくりと足踏みをする。

窓際の猫
窓拭かにゃアカン

 体重は5キロを超えた。重たくなって以前のように持ち上げられないがくわえられることは喜ぶから、たまに首元をもぐもぐと噛んでやっている。

 タロはにゃあん、ピーヤは相変わらずぴ〜や〜、 くまはふぁ〜と鳴いた。

ぽかすか

 タロの額には蛇の頭の模様がある。ピーヤは目尻に歌舞伎の隈取りのようなラインが入っていて、くまの毛皮は枯れ葉の色に馴染む迷彩柄だ。

優しい孫ができた

 まだ子どものピーヤとタロは、老猫のくまを慕っていた。甘えるタロに、うっとうしい、とぼやくこともあったが、いまではピッタリと身を寄せ合っている。

毛づくろいする猫
せっせ。おばあちゃんは忙しい

 孤高のくま婆やに優しい孫ができた。タロは「ぼくの大切なおばーちゃん」と言ってるように見える。

「まー、わるくない」とくまが応えているように見える。たびたび毛繕いをしたり尻尾で遊んでやっていた。

タロは気がいい

(次回は12月16日に公開予定です)

【前の回】友人の家に迎えられた子猫「ミニミニ」 すまし顔で末っ子らしくなっていた

安彦幸枝
写真家。泊昭雄氏に師事。著書に、庭に来る白猫アフとサブが主人公の物語「庭猫」(パイインターナショナル)、「荒汐部屋のすもうねこ」(平凡社)「どこへ行っても犬と猫」(KADOKAWA)「安彦家の窓辺の猫 カレンダー2020」ほか。猫以外には旅と食を得意とし、機内誌や旅雑誌、ガイドブックや書籍などの媒体を中心に活躍中。

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この特集について
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 写真家の安彦幸枝さんが、一緒にすごした合わせて5匹の家猫と庭猫の物語をつづります。
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