犬猫の繁殖業者の数値規制、問題点と課題とは 山路徹さん、浅田美代子さんらがトーク

(左から)トークショーに登場した太田匡彦記者、浅田美代子さん、山路徹さん
(左から)トークショーに登場した太田匡彦記者、浅田美代子さん、山路徹さん

 チャリティーオンラインイベント「みんなイヌ、みんなネコ」2日目、来年の省令施行に向け現在検討されている犬猫の繁殖業者にかかる数値規制について、トークショーが行われた。ジャーナリストの山路徹さんを進行役に、女優の浅田美代子さん、朝日新聞の太田匡彦記者、動物愛護団体「おーあみ避難所」の大網直子さん、「保護猫カフェねこかつ」の梅田達也さんが登場した。

 7月に環境省が示した数値規制案について感想を求められた浅田さんは、「言いたいことはたくさんあるけど、今まで最低限の基準さえなかったことを考えると、ちょっと前進したとは思います」とコメントした。

 太田記者も数値規制の導入自体には一定の評価を示したが、犬に比べ、猫の基準に関する議論が不十分と指摘。猫の飼育施設の基準案に対し、意見を求められた大網さん、梅田さんも、「大人の猫には狭いのでは」との見解を示した。

トークショー画面
上段左が大網直子さん、下段が梅田達也さん

 ほかにも、従業員ひとりあたりの飼育上限数が犬に比べて猫の方が多いことや、生涯出産回数が猫は上限回数が明記されていない点などをあげ、これらの基準の甘さが、繁殖猫の酷使につながる懸念が指摘された。

 さらに、太田記者は「基準が守られているかどうか、どう担保するかが問題」とのべ、環境省が今後、数値規制の基準を満たした状態をより具体的に示すために作成を予定している「基準の解説書」について、「数値規制を実行性のあるものにするには、この解説書の“書きぶり”が重要」とコメントした。

 また浅田さんは、「行政が動かないのなら、駐車違反を取り締まる“みどりのおじさん”(駐車監視員)のように、動物愛護推進委員や愛護団体などの民間が監視できるような仕組みを作ってほしいです」との考えを示した。

 このトークショーの模様は、下記のページで閲覧することができる。
「みんなイヌ、みんなネコ」 トーク&ライブ ページ

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