多頭飼育崩壊や悪質ブリーダーの実態は 山路徹さん、黒田知永子さんらがトーク
多頭飼育崩壊や悪質ブリーダーといった、犬や猫を取り巻く社会問題の実態を語るトークライブが20日、sippoが主催するオンラインチャリティーイベント「みんなイヌ、みんなネコ」で開かれた。動物愛護活動を続けるジャーナリストの山路徹さん、動物保護団体「おーあみ避難所」の大網直子さん、3匹の保護犬猫と暮らすモデルでタレントの黒田知永子さんの3人が登場し、課題や今後の展望を話した。
山路さんは、東日本大震災直後の福島を取材で訪れ、残された犬や猫たちと出会った。その経験が「自分の動物愛護活動のきっかけになった」と振り返る。山路さんのツイッターの呼びかけに応えたのが、当時個人で保護活動をしていた大網直子さんだった。トークでは、当時の福島の写真をみながら、犬や猫を救助し、飼い主のもとに届けた様子などを語った。
続いて、多飼育崩壊現場から大網さんが猫たちを救助した様子がVTRで紹介された。この家ではもともと飼っていた猫は3匹。ところが子猫が産まれ、あっという間に10匹になり、相談がよせられたという。大網さんは「多頭崩壊を防ぐには、不妊去勢手術を必ずしなければならない」と指摘した。
トークは、悪質ブリーダーからのレスキューにも及んだ。大網さんが救助に向かった先のブリーダーの施設の様子がVTRで紹介され、糞尿まみれの猫や、お尻から腸のようなものをぶらさげている猫など、劣悪な環境下に置かれている猫の様子が伝えられた。
なぜこうした業者を取り締まれないのかという点について、山路さんは「行政が立ち入りしても、基準がないから虐待だといえない。だから数値規制が必要になる」と指摘。黒田さんは、「“かわいい”の向こうに何があるか知らないといけない。フカフカのベッドで出産している子ばかりではない」と話した。
トークの動画は、こちらのページから見ることができる。
「みんなイヌ、みんなネコ」 トーク&ライブ ページ
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