母猫と一緒に保護された子猫 約束通り、それぞれ幸せな家へ
5匹の子猫は、母猫と一緒にひっそり暮らしていた。だが、子猫が路上に遊びに出ていたところを偶然発見され、保護された。保護主は母猫に不妊手術をして、「子猫たちは必ず幸せにするからね」と声をかけて、リリースした。
道に現れた親子猫
2017年7月、兵庫県西宮市。猫の保護団体C.O.N(コン、尼崎市)のボランティアが夜中、車を走らせていて、道の真ん中でじゃれ合って遊ぶ子猫を見かけた。たまたま車には捕獲器を5台積んでいたので、設置してみると、すぐに最初見かけた2匹の子猫が入った。
そうこうしているうちに、近くの住宅のシャッターの下から、他の猫も次々と現れ、母猫もいた。こうして保護した子猫5匹と母猫を捕獲した。
母猫は、屋根のある空き家のようなところで、子育てをしていたようだ。「雨をしのぐことができ、カラスにも襲われない場所だったので、5匹とも無事育ったんだと思います」。
「必ず幸せにするからね」
母猫は不妊手術を施した後、元いた場所に戻された。
「お母さん猫と子猫たちを引き離す、その時が辛いんです。いつも『必ず幸せにするからね』と声をかけています」とボランティアは話す。
5匹の子猫たちは、保護された場所が、兵庫県西宮市の武庫之荘(むこのそう)だったので、「む」の「むう」、「こ」の「こう」、「の」の「のん」、「そ」の「そら」、「う」の「うみ」と、仮の名前がつけられた。
ボランティアが言った「幸せにする」という約束は守られて、いまは5匹とも新しい家に譲渡され、幸せをつかんだそうだ。むうくんは大阪、こうくんは尼崎、のんくんとそらちゃんは西宮、うみちゃんは神戸で暮らしている。
仲間と一緒に譲渡される
こうくんを引き取ったのは、兵庫県の黒崎さん宅。C.O.Nの譲渡会に出かけ、こうくんを見初めた。同じケージで仲良く一緒にいた、もう1匹のすいくんと一緒に譲渡してもらうことにした。
「こうとすいは、同じケージに2匹一緒にいて、仲良しだったんです。すいの人見知りが激しかったので、2匹一緒にもらってくれる人を探していたようでした」
こうして2018年6月、こうくんは黒崎家にやって来た。すいくんとは相変わらず仲良しで、いつも一緒にいて、眠る時もくっついているという。

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