人なれした子猫が、なぜか野良暮らし 見かねて保護、譲渡される
TNRした地域猫たちのエサ場に、ひょっこりと子猫が現れた。首輪もしており、人なれしていたが、飼い主は現れず、野良暮らしを続けていた。周辺は交通量も多い危険な場所。見かねたボランティアに子猫は保護された。
誰にもついて歩く子猫
大阪市に住む個人ボランティアさんは、野良猫たちのTNRをしてほしいと近所の人に依頼された。ボランティアさんは、大阪市平野区の住宅地で5匹の野良猫を捕獲し、TNRした。リリースした後は、エサやりさんに食事をもらって地域猫として暮らしていた。2018年3月、エサの匂いにつられたのか、そのエサ場に子猫がひょっこり現れた。生後3ヵ月くらいだった。
ボランティアさんは、人なれしていて、首輪もしていたその子猫「ランちゃん」を飼い猫だと思った。だが、エサやりさんによると「頻繁に来るから野良猫ではないか」とのことだった。
ランちゃんは人になれていて、誰にでもついていってしまった。誰かについて、コンビニまで行ってしまった。向かいにある工場の人から段ボールハウスを用意してもらい、エサをもらうようになった。他の人からもエサをもらっていたようだ。
しかし、ランちゃんはとにかく活動的でじっとしていない。周辺は交通量が多く危なかったため、ボランティアさんが保護したのだという。その後、ランちゃんは「まちねこ東大阪の会」が預かり、里親さんを探した。
1匹のつもりが2匹もらうことに
兵庫県に住む中西さんは、独身の男性会社員。猫が好きなので、飼いたいと思っていた。メインクーンがほしいと、最初はブリーダーで探したり、譲渡サイトを検索したりしたが、思うように見つからなかった。
黒猫は賢くて飼いやすいと知っていたので、譲渡サイトで黒猫も探したが、エントリーしても、独身男性だからなのか、なかなか話が成立しなかった。
中西さんは、次に目に留まった子は、迷うことなく、すぐにエントリーすることにした。
間髪入れず申し込み
譲渡サイトで、ロゼちゃんというパステル三毛の猫を見つけた時、間髪を入れずエントリーした。まちねこ東大阪の会では、話がスムーズに進んだ。ロゼちゃんとお見合いをした時に、たまたま一緒にいたのがランちゃんだった。「2匹一緒にいかがですか」と言われて、一緒に譲渡してもらうことになったという。
ランちゃんと書いてあったので、メスだと思っていたらオスだった。そこで名前を「ランチ」くんに改めた。
中西さんの家でも、ランチくんは人懐っこさを発揮し、最初からまったく物怖じしなかった。ロゼちゃんともすぐに打ち解け、一緒に遊ぶことができた。ただ、中西さんが、ロゼちゃんをかまっていると、やきもちをやいて、「自分もなでてくれ」と甘えてくるのだという。
ランチくんは、家に来た当初、皮膚に傷があった。切除して縫合したが、傷口をなめないよう保護着を着せている。こまめに保護着の洗濯をしなければならないが、そうした世話もまったく苦にならないそうだ。
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