ヨレヨレだった野良猫の子猫 保護され見違えるほどかわいらしく
エサやりをしていた野良猫から産まれる子猫たち。一度に数匹が産まれるため、不妊手術をしないと、どんどん増えてしまう。そんな子猫が保護された。ノミが寄生し、猫風邪にもかかっていた。ヨレヨレだった子猫は、引き取られ、見違えるほどかわいらしく成長していた。
体調が悪くて動けなくなった子猫たち
大阪府内で野良猫にエサをあげている人がいた。不妊手術をしていなかったため、母猫は2017年春に子猫を5匹産んだ。子猫の1匹は交通事故で死に、残りの子猫は行方が分からなくなった。秋になると、母猫は再び子猫を5匹産んだ。エサを与えていた人に保護主は野良猫には不妊手術が必要なことを説明し、猫たちを保護することを決めた。
5匹の子猫のうち、元気な2匹の子猫は、エサをあげていた人が引き取った。残る3匹は母猫の後をついて散歩に出かけるようになった。ただ、体調を崩しているようで、塀の上を歩く母猫について行こうとするのだが、途中で動けなくなって座り込んでしまった。大阪に台風が上陸する前の日のことだった。
保護主はまず、塀の上でへたりこんだ茶トラの子猫を保護し、残る2匹も台風の翌日、段ボール箱の上に横たわっているところを保護した。自宅には飼い猫と真菌を持っている保護猫がいたので、飼育できる環境が整うまで、知人に預けたそうだ。
子猫たちはシャンプーすると、おびただしい数のノミがついており、3回洗っても真っ赤な汁が出てきた。その上、猫風邪にもかかっていたという。
保護主さん宅に戻ってきた3匹の子猫は次第に元気を取り戻し、獣医師が中心になった団体「エイベット」を通じて譲渡希望者を募集した。
1週間後にもう1匹迎える
大阪府に住む千田さんは、直前にエイベットからハチワレ猫のひたちくんを引き取っていた。3人兄弟の真ん中の娘が、「ひたちは私の猫」だと言って譲らなかった。すると末っ子の弟が「僕も猫がほしい」と言い出した。
エイベットに問い合わせると、生後2カ月の茶トラの猫がいた。この猫が、サスケくんだった。
「ひたちを診察に連れて行った時、サスケと対面して、そのままトライアルをスタートしたんです」
こうして1匹目を迎えて1週間後、11月にサスケくんのトライアルが始まった。すでに家に慣れていた先住猫ひたちくんはサスケくんの匂いをかぎに近寄ったが、サスケくんは緊張してケージの隅にこもっていたという。その後もソファの陰に隠れてしまっていたが、次第に家に慣れ、“末っ子の猫”になったそうだ。
「真ん中のお姉ちゃんはひたちと、末っ子の息子はサスケと一緒に寝ています。幸せそうな子どもと猫の姿を見るのも楽しみのひとつです」
ひたちくんとサスケくんは、追いかけっこをしたり、くっついて眠ったり、本当の兄弟のように仲良く暮らしている。
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