愛犬ココが深夜に鳴いて「徘徊」、冬場の小さな悩み
ココの目がどれぐらい見えているのか。獣医さんとは、既にそういう話にはならないし、聞いてみて「全く見えていません」と言われるのもショックが大きいので、もう半年ぐらい、確かめていません。
診察も、以前よりは早く終わり、ここ3か月ぐらいは「現状維持」ということなんだと思います。
当然、ココは喋れませんから、「見える」も「見えない」も言いませんが、私や夫が話すことの大半は理解ができているような気がします。
「ココは、なんでもわかってるよね」と夫は、ほぼ毎日、ココに話しかけています。そういうことで、どこか自分を安心させているのかもしれません。
かくいう私も、「ココは見えていない」と知りつつも、どこかで信じていないのです。だって、日常に差し障りがほとんどないから。
でも、夜だけは違います。
昔も今も、我が家は犬たちと同じベッドで就寝しています。こんな仕事をしていますが、とても早寝の私は、遅くとも、夜11時前には、「みんな、寝るよ~」と言って、就寝準備に入ります。
エアコンや加湿器のスイッチをオフにして、セコムをして、ピンのぬいぐるみと共にココを抱え、トイレをさせて、ハンターを呼んで床に着くのが毎晩のパターン。
でも、早い時で午前2時。遅くとも午前3時には、「ク~、ク~」というココの声で起こされます。
慌てて起き上がると、ココがベッドの際に立っているのです。昔に比べて足腰も弱くなっているし、ジャンプ力もなくなってきているココがベッドから転落してしまったらタイヘン。ただでさえ、目が見えないのに……。と、なぜ、自分がそんなにもシャキッと起きられるのか不思議になるほど、すぐに行動に移す私。「ココ、待ってて。自分で降りないで」と声をかけ、ココを抱いて、床に下ろすのです。
すると、トイレに行くときもあれば、トイレを素通りして、リビングのほうに行きたがる日も……。
どうも、リビングのソファーのほうが落ち着くらしく、抱っこしてソファーに寝かせてあげると、すぐに寝落ちするのです。
でも、日によっては、それから30分後くらいして、今度はリビングで「ク~、ク~」鳴き出すときもあります。
私は週に一度、泊まりの仕事があるので、「ねぇ、私が居ない日もココは、こうする?」と夫に聞いてみると、ココの声に気づいていないのか、それとも眠くてスルーしているのか、「こんなに起きない。たぶん、甘えてるんだと思う」などと言うのです。
ココが「ク~、ク~」という声で知らせるとき、ココは今どんな気持ちなんだろうと、いつも考えます。目が見えなくなってしまったことをココはどんなふうに捉えているのでしょうか。「なんか変だな」と思っているのか、それとも、もう見えない自分に慣れているのか。はたまた、夜になると、そのことを忘れてしまって、あんな声を出すのか……。
それでも相変わらず食欲だけは旺盛だし、元気いっぱい。
昔の写真と比べたら、目がうんと小さくなってしまって、人相ならぬ犬相はずいぶん変わったけれど、ココはココ。かわいいままなのですが、この徘徊ともいうべきココの夜間の謎の行動は、寝床から出にくくなる冬場、私にとって“小さな悩み”なのでした。
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。