来客に吠える犬 サークルを置いて少しずつ慣らそう
家にやって来たのが、配達人ではなくあなたの友人だったら、家の中まで入ってくることになります。その場合、子犬期から家に来る人と楽しくふれあったり、おやつをもらったり、遊んでもらうなどして「家に人が来ることはいいこと」と学習しているかどうかによって犬の行動は大きく分かれます。子犬期から多くの他人とふれあい楽しい経験を積んだ、すなわちうまく社会化トレーニングをしてきた犬は来客を喜んで迎えます。この場合にはたとえ興奮して吠えても短時間で落ち着きます。早めに「おすわり」などの合図を出し吠え止んでから、人も低い姿勢になって挨拶をさせてあげましょう。
一方、家族以外の人とふれあう経験が少ない場合や、強引に撫でられるなど嫌な経験をしてしまった犬では知らない人を警戒します。知らない人が自分の家の中に入ってくるということは、このような犬にとっては大事件です。予告なく知らない人が突然家に入って来たら、あなただって怖いと感じるのではないでしょうか? 犬は恐怖を感じながらも、必死になって知らない人を追い返そうと吠えているのです。
吠えるという問題だけを考えるのであれば、最も良いのは犬に安心できる場所を与え、恐ろしい人を見ないようにしてあげることです。来客を招き入れるのがリビングであれば、リビングからできるだけ離れた、犬が落ち着ける場所に暇つぶしのおもちゃやおやつをともに入れておきましょう。
ただし、頻繁に来る人や長時間滞在するような人である場合は、少しずつ慣らしていく方が良いでしょう。その場合は、リビングの一角にサークルを置いて、あらかじめその場所で落ち着けるように慣らしておきます。来客をリビングに招き入れる前に、犬をサークルに入れておきます。お客様には犬を直視しないようにお願いし、少し距離を置いた場所から犬の好物を投げ入れてもらいます。さらに慣れてくれば、サークル越しにスプーンに好物を載せて与えるようにしても良いでしょう。犬が攻撃することがなければ、好物を直接手から与えてもらってもかまいませんが、十分慣れるまでは触らないようにしてもらいましょう。来客がある日の朝食は抜いておくなどして空腹状態にしておくことも大切です。こうすることで犬に人が来ることは良いことだと教えていきます。
犬が来客から好物をもらうことを期待するようになれば、好物を与えるのは吠えていない時だけにし、吠えない方が良いことも教えていきましょう。
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