来客に甘えまくる猫と、遠くから見守る猫… 女性一人には寛容?
前回は、私のインフルエンザ感染により、猫たちに少しさみしい思いをさせてしまったお話を書きました。
それほど重症化しなかったものの、体調不良が思いのほか長引いてしまい、田舎の母が半日ほど看病に来てくれました。
猫たちが我が家で暮らすようになってから、母が来たのは2~3回目。いずれもわずかな時間です。猫たちは、どの程度来客について認識しているのか分かりませんが、“大人の女性1人客”に関しては、寛容なほうだと思います。
サビ猫あんずは、最初の1分くらいは少し距離を取るものの、すぐに“なでて”オーラを放ち、初めての来客と仲良くなってしまいます。
今回は、母のことを覚えていたのかどうかは分からないけど、母が家に上がると、すぐに母の足元にまとわりつき、ゴロンと腹まで見せて「ゴロゴロにゃ~ん」と甘え声を出し、母になでてもらって大喜び。
私が体調不良であまりかまってやれなかった分、誰彼かまわず、女の人に甘えたいという感じもしました。
母は母で、実家で猫を飼うようになってから、猫好きの仲間入りをしたようで、あんずの全身を存分になでまわしてくれました。
「Kちゃ~ん(実家の猫の名前)じゃなかった、誰だっけ。人懐っこいねえ」
母は、私を呼ぶときも、孫(私の姪)の名で呼ぶような適当な人間なので、うちの猫の名を覚えていなくても仕方ありません。
そんなことより、それほど動物好きでもないまま70年くらい過ごしてきた母が、よその家の猫とも仲良くできるようになるなんて、人って何歳になっても変われるものだな……なんて、しみじみ感じました。
「アラ、この子は噛まないね。お行儀が良いね」
実家の猫Kちゃんは、人になでられると、思わず噛んでしまうタイプのようで、母の中では「猫は噛む生き物」という認識が少なからずあるようでした。我が家の猫の場合は、猫同士でのみ噛み合うので、人を噛まない猫もいると分かってもらえてよかったと思います。
その後も、あんずはずっと母に甘えていて、まるで飼い猫のような振る舞いでした。私に甘えられなくて、さみしかったんだろうなぁ……。それとも、やっぱり“母性”を持つ女性が放つ何かがあるのだろうか……なんて思ったり。
一方、ビビりのキジトラ猫モモはというと……。こたつの中に隠れっぱなしでした。
もっと大人数が来た場合は、こたつでは安心できず、もっと人から離れたところに隠れてしまいます。今回は母のことを覚えていたためか、女性一人客だったからか、ビクつきながらも、少しは受け入れていたようです。
それでも、母がこたつに入ると、モモはすっ飛んで逃げてしまいました。
しばらくすると、ソロリソロリと出てきて、遠くから目を光らせ、母の動向を見守っていました。来客中は一度も姿を見せないことがほとんどなので、モモにとっては大きな進歩です。
モモにも誰かに甘えたい気持ちはあると思いますが、ビビりの気持ちが圧勝していたようです。次回、母が来たとき、モモがもう少し早めに姿を現してくれたら、“ちゃんと母を認識している”という証明になりそうです。
モモは母が帰宅してから、私に異常に甘えるようになり、ずっとそばに寄り添っていました。
長く家にいると、猫たちとの関係が深くなるような気がします。猫がいてくれるおかげで、療養中も和みますね。
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