猫をなでながらまったり… 至福の時こそ体をさわる練習タイム!
今回から数回にわたって猫が快くケアを受け入れる方法についてお話します。猫は生涯飼い主である私たちが世話をする必要があります。ブラッシングや爪きりなどの日常のケアはもちろん、歯磨きや投薬など病気の予防や治療など、すべて飼い主がしてあげる必要があります。
猫はもともと寝ている時間が長い上、不調があっても表に出さないことが多い動物です。また犬のように散歩にも行かないので、病気になっても気づきにくく、発見が遅れてしまいがちです。元気がない、食欲がないなどのはっきりした症状で動物病院に連れて来られた時には、すでに病気が進行してしまっているケースもあります。愛猫の異常をいち早く発見してあげられるのは、飼い主だけです。日頃から愛猫の体じゅうを触ったり見たりする習慣をつけ、少しでも早く異常に気づきましょう。
成猫になってから急にいろいろな部分を触ると嫌がることが多いので、子猫の時から体中をやさしく触る習慣をつけ、どこでも触れるように慣らしておくことが大切です。すでに成猫になってしまっている場合には子猫以上に時間をかけてゆっくり慣らして行きましょう。
体じゅうを触る練習で最も大切なことは子猫が「スイッチオフの時」にすることです。子猫が起きている時に体を触るとすぐに手足をかんでくるため、これを続けるとかむ練習をしたのと同じことになり、「触るとかむ猫」に育ちます。おもちゃなどでしっかり遊んだ後、食事の後など、猫がのんびり眠っているようなタイミングでやさしくなでてみましょう。最初は顔周りなど猫が触られるのを好む場所をなで、ゴロゴロのどを鳴らすのを確認しましょう。気持ちよくのどを鳴らしながらなでられることを受け入れてくれたら、少しずつ首のあたりから背中、尾のあたりまでゆっくりなでます。足先は特に敏感な部位なので急に触らず、首から肩、前足付け根、そして足先まで、なでおろします。後ろ足も同様に背中から腰、太もも、足先へと穏やかに流れるようになでましょう。この際にも子猫がかんでくるようなら、なでる練習をするタイミングが悪かったか、なで方が強すぎたと考えてすぐに中止します。しっかりエネルギーの発散をした上で、ぐっすり眠っている時に、眼を覚ましてかんでこない程度に穏やかになでるようにしてみましょう。
この習慣は健康管理という意味だけでなく、猫とのコミュニケーションの一環としてもとても役立ちます。猫をなでながらまったりと過ごす時間は、猫好きにとっては至福の時です。同様に猫にとっても、飼い主とのふれあいはしあわせな時間です。本来、母猫が子猫の排泄などの世話をするときには子猫は安心しきって母猫に体を預けます。猫が気持ちよくリラックスできる状況で全身を触ることに慣らすことで、愛着が増し、より良い関係が築けるでしょう。
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