少しずつ子供に戻っていく老猫「岩海苔」 重すぎる愛も、ぜいたくなこととかみしめる
ふと気づくと、岩海苔がものすごくよく眠るようになりました。
人間年齢で言うと76歳になったみたいなので、仕方ないですよね。
猫一倍ご飯を食べるし、悪かった腎臓も調子が安定していて、オシッコの調子も抜群なので言うことなしの健康状態なんだけど、ちょっとずつ休みの状態に入ってきてるようです。
そして、起きたら寝てた時間を取り戻すぞ!!と気合いの入った甘えっぷり。
「ニ”ャ”ーー!!!!」と大声で私を探し回り、ナデナデしろ!!と強要。
トイレの中はもちろん、お風呂でも外で鳴きながら待機しています。
仕事やご飯作りなんかの作業をしていても、とりあえず岩海苔タイムを少し挟まないといけないようになりました。
スーパー岩海苔タイムです。
この嬉しいんだけど、愛がめんどくさい気持ち。
何かに似てる……と思ったのは、子供たちの後追い期。我が子は2人とも、トイレに行くのも許さない!という感じだったな〜と懐かしく思い出しました。
かまってかまってとギャーン!と鳴いてるのを見ると、もはや背中に背負うか抱っこ紐でお腹にくくりつけたい、という気持ちも沸き起こってくるほど。
歳をとると子どもに戻っていくというのはこういうことなんだなあ、としみじみ。
赤ちゃんはちょっとずつ成長して行くけど、岩海苔爺さんは毎日ちょっとずつお別れしていくんだ、と思うとこの文字を打ちながら涙が出てきちゃいます。
これからも健康に気をつけて長生きしてもらわなきゃ。
ああ、めんどくさいなんて思えるのは、本当に贅沢なことですね。
後から思い返したときに、「爺さんと私はどこまでも一緒だった。もう思い残すことはない」と思えるくらい力の限り後追いの時間をとっていこうと思っています。
(この連載は隔週金曜日に更新します)
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