もらい手募集のチラシ制作がきっかけ 子猫2匹を家に引き取った
たまたま勤め先で、捨て猫のもらい手を募集するチラシのデザインを担当した。女性は2年前に飼い猫を失っており、譲渡先が決まらない子猫2匹を自ら引き取ることを決めた。家族も2匹をこころよく迎え入れた。
段ボール箱に2匹の子猫
2012年4月、奈良県内の住宅地に段ボール箱に入れて2匹の子猫が捨てられていた。犬の散歩をしていた人が偶然見つけたのだという。
保護主は知り合いが営む印刷会社に頼んで、もらい手を募集するチラシを作ってもらった。そのチラシのデザインを担当したのが、奈良県在住の上本さん。渡された子猫の写真を見て、可愛いと思ったという。「猫を4匹飼ったことがありますが、2年前に最後の猫を亡くしたんです。1週間経っても譲渡先が決まらなかったら、私が引き取ろうと思いました」
人が大好き
案の定、1週間経っても譲渡先は見つからず、上本さんは子猫たちを飼うことにした。
「保護主さんは、保護してからすぐに2匹を病院に連れて行き、ワクチン接種も済ませてくれていました。大事にされていたので、ずっと飼い猫気分だったと思います」
上本さんは「猫をもらうね」と夫にメールを送り、そのまま家に連れて帰った。夫は1匹だと思っていたので、2匹いることに驚いたが、もともと動物好きなので歓迎してくれた。息子が2匹に「アルトくん」「レイくん」と名前を付けた。
もとは飼い猫だったのか、小さいながら2匹とも人を怖がらなかった。膝の上に乗ってきたり、ぴたっとくっついたり、警戒心のかけらもなさそうだった。
家族をつなぐ2匹の猫
アルトくんは、優しくて、後から上本さんが飼った猫にも怒らなかった。後輩がくっついてきたら、グルーミングして世話をしたという。
レイくんも威嚇はしないが、1匹でひょうひょうとしていて、他の猫とはあまり関わらない。ごはんとおやつの時だけ姿を見せるそうだ。
上本さん一家は夫婦と息子の3人家族。猫を飼ってから一緒に動物病院に行ったり、買い物に行ったりする機会が増えた。猫という共通の話題ができて、よく話をするようになったという。
上本家には2匹を飼い始めたのを機に、飼い猫が増え、いまでは7匹の猫と暮らしている。どの子も個性的で、見ているだけで癒されるのだという。

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