夜道をついて来た子猫 迷った末、家に入れると手放せなくなった
深夜の家路、2匹の子猫と出会って、声をかけた。すると、子猫たちは家まで後をついて歩いてきた。猫を飼った経験のない女性は迷ったが、家に子猫を招き入れた。初めての猫飼い。最初はてんやわんやで「飼うのは無理かもしれない」とも思ったが、いまではひとりと2匹、猫との暮らしを満喫している。
家までついてきた子猫たち
兵庫県に住む金田さんはカフェを経営している。2016年8月15日の深夜、家路を歩いていると、家の近くの路上に見知らぬ子猫が2匹いた。
「こんばんは」と声をかけると、なんと2匹は後をついて来た。家までずっとついて歩き、戻る気配がない。玄関から入ってこようともしたが、ひとまず外で待たせて、冷蔵庫にあった豆乳を飲ませると、元気に飲んだ。
「お腹がいっぱいになれば帰るかもしれない」と思ったが、帰らない。その日は夜になっても蒸し暑く、そのまま放っておくのがかわいそうに思えてきた。
「子猫を玄関の中に入れたのですが、猫を飼ったことがないので、ツイッターで相談しました」
すでに時刻は夜中3時半。「それは飼わないと」というコメントが返ってきた。友人がお盆期間も開いている動物病院を探してくれたので、翌日、2匹を連れて行き、診てもらった。生後3カ月くらいで、健康に問題はなかった。
譲渡するつもりが、情がわいて
金田さんは、最初は譲渡先を探すつもりでいた。だが、2、3日一緒に過ごすうちに情がわいてきてしまった。月のきれいな夜に保護したので、とりあえず「ヨルくん」「月ちゃん」と名前を付けた。そうすると、さらに手放しがたくなり、金田さんは2匹と一緒に暮らすことにした。
「猫と暮らしたことがなかったので驚いたのですが、両側から飛びかかってくるので料理ができず、仕事場で朝食を作って食べました。自宅なのにゆっくりごはんを食べることもできず、猫と暮らすのをあきらめようと思ったことさえありました」
しかし、金田さんはヨルくんのマーキングにもめげず、2匹と一緒に暮らすためにペット可の住宅に引っ越した。
性格が正反対の2匹
ヨルくん、月ちゃんはきょうだいだと思われるが、性格はまったく違う。
「ヨルはおっとりしているのですが、月はちゃっかりですね。ヨルのほうが体が大きいのですが、月はヨルとケンカしても負けていません」
窓がすりガラスなので外が見えないと可哀そうだと思い、時折窓を少しだけ開けてあげる。すると、ヨルくんは「外に出られる」と思って近づいてくる。
しかし、月ちゃんはなかなかの知能犯。窓を開ける金田さんの手元をじっと見つめて「開け方」を学習している。賢い月ちゃんが窓を開けないよう、金田さんは窓をWロックにして、引き戸にはつっかえ棒をした。
2匹は金田さんのことをお母さんだと思っているようだ。甘えん坊のヨルくんと、賢い月ちゃん。一人暮らしだった金田さんは動物を飼うことで温もりに触れ、モフモフライフを楽しんでいる。
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