マンション10階の廊下に、なんと子猫 住民が保護し新しい家へ
いるはずのないマンションの廊下で、子猫は見つかった。大阪府内のマンション10階の廊下。こんな場所まで1匹で迷い込むとは考えられず、誰かに捨てられたのだろう。住民に保護され、猫好きの家にもらわれていった。
2018年10月、子猫を見つけたのは、マンションの住民のAさん。大の猫好きで、彼と同棲する時も、猫を飼うことを条件に一緒に住み始めたくらいだ。紙袋を被せると、子猫は簡単に捕まえられたという。だが、自宅にはすでに2匹の猫がおり、3匹に増えることに彼は賛成しなかった。
Aさんにすれば猫は家族のような存在だが、彼にすれば猫は猫。それ以上でもそれ以下でもない存在だったのだ。
猫好きに引き取られ
困ったAさんは12月末、大阪府に住む栗本さんに相談した。
「保護した猫を手放すのはつらい。けれどし、1匹の飼い猫が猫エイズなので、その子に手がかかって飼えない。誰か猫のことを大事にしてくれる人がいるといいんだけど」
相談された栗本さんは、子猫を引き取ることにして、「こつむ」と名付けた。
「お姉ちゃんになるよ~」と、先住猫のつぐみちゃんにと子猫を見せると、つぐみちゃんは1、2回「シャーッ」と言ったが、その後は「何かおるな」という感じだけで、特にケンカにはならなかった。
少しずつ慣れていく
栗本さんは、子猫のこつむちゃんをケージの中に入れていたが、ある日、仕事から帰ると、ケージの外に出ていた。まだワクチンも済んでいなかったので、栗本さんはなんとかこつむちゃんを捕まえようとしたが捕まえられず、動物病院に相談した。1週間ほど経った頃、おやつを与えながら首根っこをつかむと大人しくなり、洗濯ネットに入れて動物病院に連れて行くことができたという。
「最初は、家の中にいても隠れてしまって、どこにいるのか分からないほどでした。トイレとごはんの量が増えただけで、猫が増えたという感じはあまりしませんでした」
しかし、こつむちゃんは、先住猫のつむぎちゃんには、ぐいぐいと迫った。どんなに嫌がられても、「遊ぼう、遊ぼう」と近寄る。不妊手術をしてからは、つむぎちゃんにずっと寄り添った。
その後、栗本さんが「こつむ」と名前を呼ぶと、反応して耳をピクピク動かすようになった。みんなが寝静まる頃になると、栗本さんの周りをうろうろするなど、少しずつ環境になじんでいった。
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