イタリア暮らし ロックダウンでワンニャンの安全が心配

 コロナウイルスの感染者数がようやく減少傾向に転じたとはいえ、北イタリア・トリノで暮らす私は、まだまだロックダウンライフ継続中。学校は休みで、営業しているのは食料品店、薬局など、必要最低限の物を売る店だけ。5月4日からは製造業、建設業などは再開され、飲食業もデリバリーのみだったのが地域によってはテイクアウトもOKに。ただ、人が自由に出歩けるようになるには、またしばらく時間がかかりそうだ。

(末尾に写真特集があります)

いつもは人で賑わっているトリノのショッピング街。
いつもは人で賑わっているトリノのショッピング街。

みんなの安全を考えた行動に

 ラブラドール・レトリバーのグレース(7歳/メス)、雑猫のニーナ(7歳/メス)とジージョ(2歳/オス)、そして19歳の人間の娘のお母さんである私が、目下一番気を使うことは、当然のことながら娘と3匹を感染から守り、安全に過ごしてもらうことだ。

私の大切な一人と3匹。
私の大切な一人と3匹。

 娘は軽度の喘息持ちなので、感染したら重症化するかもしれないから心配だ。でも今は学校もなく、一切外出しないから、彼女自身がウイルスを拾ってくることはない。

 その分、週に一度食料の買い出しに行く私の責任は重い。マスクをし、消毒ジェルを持って出かけ、入場制限のために並んで買い物をする。帰ってきたら、買ったものは全部消毒。感染に気づかず買い物に来ている人が「これ、買おうかなー。やっぱやーめた」と触っているかもしれないからだ。

 そしてショッパーは外に2日ぐらい干しておく。日光と風に当たればウイルスは飛んで行くと何かに書いてあったからだ。着ていたものは洗濯へ。

人と人の距離を保つためのテープが床に貼られている、スーパーのレジ前。
人と人の距離を保つためのテープが床に貼られている、スーパーのレジ前。

わが家のワンニャンの生命が脅かされる

 一方、犬猫に関してはどうかというと、「飼い猫、飼い犬が感染した」とか「動物園のトラが感染した」いうニュースもあったけれど、どちらも飼い主(トラは飼育係)が感染源ということだから、過度に心配する必要はなさそうだ。

 ところがウイルスとは直接関係ないものの、わが家のワンニャンの生命がちょっとだけ脅かされたことがあった。予防注射に行けなかったことだ。

 猫のニーナは3月に3種混合ワクチンをする必要があった。そしてグレースはフィラリア予防の錠剤服用を始める日が迫っていた。服用開始の前に血液検査で感染の有無を確認しないといけないので、3月中旬に獣医さんに電話をすると「今は緊急の子しか受け付けられないので、もう少し待ってみましょう。(コロナウイルスの)状況が改善するかもしれないし」と言う。

「少しぐらい遅れても大丈夫です」。そうなの? と心配だったけど、仕方ない、と引き下がる私。

 どこへも行けない、予防注射もできないけど、幸いなことに私たちは緑がたくさんあるところに住んでいる。犬の散歩は自宅から200メートル以内と限られているけれど、森の中の道だから気持ち良く、楽しく歩ける。

散歩中のグレース。
散歩中のグレース。

 歩いていると、今までは木が茂っていて見えなかった道の下に、小さな川があることに気づいた。ロックダウンで仕事が休みになった近所のおじさんたちが、木を刈り込んでくれたのだそうだ。

 早速、川に降りて遊ぶグレース。水に目がないラブラドールの彼女にとって、何よりのプレゼントだ。

いつも大人しいグレースは、水を見ると人が(犬が)変わったように興奮する。
いつも大人しいグレースは、水を見ると人が(犬が)変わったように興奮する。

ロックダウン延長、フィラリア予防はできる?

 そんなある日、庭で1匹の蚊を発見。「蚊が出たらフィラリア予防の開始時よ!」という馴染みの獣医さんの言葉を思い出す。先生にメッセージを送ると「フィラリアの薬は、飲んだ日から1ヶ月さかのぼって退治するから、まだ焦らなくても大丈夫」という返事。

 そんなこと言われても心配だ。3月に3種混合の予防注射をしていないニーナは、4月には白血病の予防接種も控えている。

私の気も知らず、テラスでのんきに寝るニーナ。
私の気も知らず、テラスでのんきに寝るニーナ。

 4月13日までの予定だったロックダウンが、さらに5月3日まで延長となったので、もう待てない。再度獣医さんに電話をすると「春の寄生虫対策はしていいことになりました!」という返事。

 早速翌日にアポを取る。グレースは大人しい上に獣医さんが大好きという変わり者(?)だから、採血も押さえつける必要はない。でも猫のニーナは私が保定しないといけないから、獣医さんと1メートル以内に接近することになる。

 マスクをして手袋をはめ、気合を入れて行くと、いつもと同じように和やかで優しい先生たち。なぜか医療崩壊した怖い病院のイメージを頭の隅によぎらせながら行った私は、すっかり拍子抜けしてしまった。当たり前だよね、獣医さんなんだから。

 2匹を連れて帰宅すると、門のところでジージョが待っていた。これでまた一年、3匹が健康に過ごせますように。そしてコロナウイルスが収束してくれれば、言うことはない。

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宮本さやか
1996年よりイタリア・トリノ在住。イタリア人の夫、19歳の娘、ラブラドール・レトリバーのグレース、猫のニーナとジージョと暮らしつつ、日本とイタリアの「食」を発信するフードライター。ブログ「ピエモンテのしあわせマダミン2」

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