コロナで動物愛護団体に影響 飼い主の感染や経済的理由で相談増
新型コロナウイルスの感染拡大は、動物愛護団体の活動に影響を及ぼしています。動物関連の寄付サイトを運営する公益社団法人アニマル・ドネーションが、支援団体の現状を取材した記事をご紹介します。
保護活動に大きな影響
現在、全国各地で新型コロナウイルスによる甚大な被害が出ております。感染症により亡くなられた方に謹んでお悔やみ申し上げると共に、感染された方やそのご家族の皆様には一刻も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。
アニマル・ドネーションでは、全国各地で活動を行うアニドネ認定団体に新型コロナウイルスによる活動への影響について急遽ヒアリングを行いました。その結果、各認定団体の活動状況も大きな影響を受けていることがわかりました。
愛知県名古屋市にある「特定非営利活動法人DOG DUCA」さんも、新型コロナウイルスにより保護活動に大きな影響が出ています(4月14日現在)。
感染した飼い主さんから犬を保護
愛知県では先日独自の緊急事態宣言が出され、企業や学校も自粛を余儀なくされておりますが、名古屋市で活動をしている「DOGDUCA」にも大きな影響が出ています。
コロナウイルス騒動により、経済的理由から犬を飼い続けることを不安に思う飼い主さんからの相談や引き取りの依頼が増えています。
そして、昨日新型コロナウイルスに感染し入院された90代の飼い主さんから、犬を保護しました。9歳の男の子のダックスフンドでした。
感染した90代の飼い主さんは、入院する際に別の場所に暮らす息子さんにこの子を預け、1ヵ月が経過していました。そのため、直接感染者の飼い主さんとの接触は避けることができ、また息子さんからの引き取りも外で行うなどリスクを最小限に抑えて保護しました。
現在動物病院にて歯の治療や健康診断を行い、本日去勢手術も実施しています。
新型コロナウイルスに感染された飼い主さんからの引き取り依頼は今回が初めてだそうですが、今後名古屋では感染し入院を余儀なくされた飼い主さんからのレスキュー依頼や引き取り相談が増えるのではないかと予想されています。
また、今後感染された方のご自宅への直接の引き取り依頼が増えた場合、十分な感染対策を行わなければならず、どのように対応していくのがベストなのか、日々検討しているそうです。
経済的に飼い続けることが困難に
現在、新型コロナウイルスにより経済的に影響を受けた飼い主さんからの引き取り依頼が増えているとのことです。
この犬は6歳のマルチーズですが、飼い主さんが新型コロナウイルスの影響で退職を余儀なくされ、経済的に飼い続けることが困難になったと引き取り依頼がありました。動物病院で検査した結果、鼠径ヘルニアとひどい歯周病になっていることがわかり、現在治療を続けています。
このプードルも、経済的理由から飼育が困難となり引き取りました。動物病院で検査した結果、会陰ヘルニアと歯周病が判明し、既に手術を行い、避妊手術も実施。性格はとても穏やかで、しっかりと治療をした後に新しい里親さんを見つけます。
今回、新型コロナウイルスの影響から引き取りを実施した子たちに共通しているのが、もともとの経済的理由からか、持病があり健康状態も著しく悪いということです。未去勢、未避妊の子も多いそうです。(なかには足が壊死しており、引き取り後に即手術になった子も)
そのため、医療費の負担が大きくなっています。今後もこのような引き取り依頼や相談は増えていくと予想されているそうです。
◆「特定非営利活動法人DOG DUCA」の紹介・寄付のページはこちら
◆アニマル・ドネーションが実施中のYahoo!ネット募金ページはこちら
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。