目に炎症、ボロボロな子猫 保護され驚異的に回復し、おてんばに
片目に炎症を起こし、文字どおりボロボロだった野良の子猫。カラスに狙われているところを保護された。治療の結果、獣医師も驚くほどの回復をみせ、筋骨たくましい“おてんば娘”になっていた。
その日は生ゴミの収集日だった。
大阪府に住む植田さんが自宅からゴミを出そうとすると、子猫の声が聞こえた。車庫の車の下に三毛の子猫がいた。顔も体もうみでくしゃくしゃになっていたという。まだ朝だというのにたいへんな暑さだった。
生ゴミを狙って、電線の辺りには、カラスが10羽ほど集まっていた。
「このままではやられてしまう」。植田さんはすぐに子猫を保護して、動物病院に連れて行った。
ボロボロな状態から回復
歯が生えていたので、生後1カ月半くらい。本来この月齢なら体重が600グラムはあるはずだが、450グラムしかなかった。弱っていて、あまり動くこともなかった。片目はウイルス感染を起こして失明状態、眼球が飛び出しそうなほど腫れていたという。
診察した獣医師は「病気だから育てられないと、母猫が捨てたんだと思う」と話した。すぐにでも目の手術をしたい状態だったが、小さすぎて体力がないため、少し待つことになった。
最初、植田家に連れて来た時は、ひたすら眠っていた。「息をしているか心配になるぐらい。ご飯も食べてくれず、3時間に一度ミルクを飲ませました」
1週間点眼を続けると、目のはれはひいてきた。点眼も嫌がらず、獣医師にもほめられたという。もう少し経つと、視力も戻ってきた。
子猫はとてもマイペースなタイプ。診察台の上で体をかいたり、待合室で犬に吠えられると、先生に猫パンチをして八つ当たりしたりした。
元気に成長し、おてんば娘に
子猫は「きなこ」と名付けられ、植田さんの家猫になった。先住猫のマロンくんとは少しずつ対面し、受け入れられた。
おとなしいマロンくんとは対照的に、きなこちゃんは成長するにつれ、とてもおてんばな猫になった。「運動会」をよくするので、障子という障子は破られ、ボロボロに。もはやお母さんは修復する気もなくすほどだ。階段も数段ずつ上り下りするたくましい猫になった。
植田家はきなこちゃんが来て、とても賑やかになった。きなこちゃんは「ごはんが食べたい」など、よくおしゃべりをする。「きなこ」と呼ぶと、「ホワン」と返事をするところがかわいいのだという。
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