高齢で猫の譲渡にはハードル 息子に支えられ新たな猫と暮らす

幸せになったぐりちゃん

 大阪府内の住宅地、段ボール箱に入れられ、おとなの猫が捨てられていた。その猫を引き取ったのは、高齢を理由に譲渡希望を断られていた女性だった。

(末尾に写真特集があります)

 2018年12月、大阪府内の住宅地で、段ボール箱に入れられた猫が発見された。おとなの猫で、飛び出ないようにしたのか、段ボール箱のふたはぴったり閉められていた。

 発見者は自宅にすでに猫がいたため、新たに迎えることはできないと、保護主に猫を託した。

高齢のため譲渡には壁

 その頃、大阪府に住む桝本さんは、猫を飼いたいと思い、譲渡サイトで探していた。だが、すでに70代のため、高齢を理由に譲渡を断られることもあった。「後見人の息子がいる」と言っても、別の若い家族が選ばることもあった。

 そんな頃、1月に段ボール箱で捨てられていた猫「ぐりちゃん」をサイトでみつけた。

 まちねこ東大阪の会の藤岡さんが掲載していたのだが、藤岡さんの写真やプロフィールも掲載されており、安心できたという。

あどけない一面も

 電話をしたら、「他にも猫がいるので、見に来られませんか」と言われた。桝本さんは1月6日に猫を見に行った。おとなの猫を希望し、おっとりしていたぐりちゃんを選んだ。息子も「何かあったら、後は僕が面倒をみるから」と、言ってくれたという。

 桝本さんは猫歴20年ほど。いままでに3匹の猫を引き取って飼った経験がある。その経験も譲渡する側に安心感を与えたようだ。

人なれしていた猫

 1月13日、ぐりちゃんは桝本さん宅で暮らし始めた。推定2歳。さすがに1日目は、ケージの中から出てくることはなかったが、2日目からは時々外に出て、大急ぎでケージに戻るようになった。

 むかし桝本さんが飼っていた猫は、なかなか触ることもできないくらい人に懐かない猫で、10年経った頃に、やっとなでられるようになった。その経験があり、どんな猫でも大丈夫と思っていたそうだ。

リラックスして伸びきったぐりちゃん

 ぐりちゃんはもともと誰かに飼われていたようで、新しい家になれるのは早かった。次第になでさせるようになり、1週間もすると、なでると喉をゴロゴロ鳴らすようになった。桝本さんは「仲良くなろうね」「うちでよかったかな」とよく話しかけた。そのかいあって、その後は外出から帰ると、家で「ニャアニャア」いって出迎えてくれるようになったという。

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まちねこ東大阪の会
殺処分ゼロ、人と動物が共存できる街づくりを目指して、2016年12月に立ちあげたボランティアグループです。2020年3月10日現在、オス384匹、メス433匹(耳カットのみ7匹)のTNRをし、163匹の保護猫を新しい家族につないでいます。
【ノラ猫なくし隊!】
全ての猫達を救うことはできないけれど不幸な猫達を減らすことはできる。ノラ猫なんて言葉もなくなる世の中を目指して日々活動しています。
渡辺陽
大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく」伝える医療ライター。医学ジャーナリスト協会会員。朝日新聞社sippo、telling、文春オンライン、サライ.jp、神戸新聞デイリースポーツなどで執筆。FB:https://www.facebook.com/writer.youwatanabe

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この特集について
幸せになった保護犬、保護猫
愛護団体などに保護された飼い主のいない犬や猫たち。出会いに恵まれ、今では幸せに暮らす元保護犬や元保護猫を取材しました。
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