猫が自分の尾を追いかけ、かんで大けが 原因はストレスの可能性

:7歳の雄猫についての相談です。数カ月前から自分の尻尾を追いかけるようなしぐさを見せ始め、最近になって尾をかんで大けがをしました。どう対処したらいいでしょうか?(埼玉県・女性)

:ストレスの要因をひとつずつ吟味、解消を

 いわゆる問題行動だと思います。いくつかのタイプに分けられますが、尾を追いかけたり、傷になるまで体をなめ続けたりといった、異常な行動を目的もなく繰り返すことは、その一つとされています。

 尾追いは犬猫ともに見られ、ひどくなると尾をかみちぎってしまうこともあり、自虐症という病名で知られていました。猫特有の問題行動として、衣類などをしゃぶり続けるウールサッキングもあります。

 これらは常同障害とも呼ばれ、いくつか原因が考えられるうち、ストレスからくる心の病気であることが多いです。飼い主さんはまず、飼育環境になんらかの変化がなかったか、猫のストレスになっていそうな要因を一つずつ吟味し、解消していってください。もう1匹猫を飼い始めた、突然仲間がいなくなった、引っ越しをした――などの要因がストレスになっている症例を、よく見かけます。

 改善されない場合には、抗うつ薬を与えることもあります。それでも治らなければ、尾を切断するという選択肢も。しかしストレス要因が存在したままの場合、ほかの問題行動が現れる可能性もあります。

 もちろん、尻尾自体にかゆみや痛みなどの問題が生じているケース、内分泌系の疾患を抱えているケースなども想定する必要があります。問題行動の診療にたけた「行動治療」を専門とする獣医師も増えてきているので、一度相談してみてはどうでしょうか。

【関連記事】 猫の脱毛 ストレスやアレルギー…病気がひそんでいることも

山根義久
1943年生まれ。動物臨床医学研究所理事長、倉吉動物医療センター・米子動物医療センター 会長、東京農工大学名誉教授。医学博士、 獣医学博士。2013年まで日本獣医師会会長を務めた。

sippoのおすすめ企画

参加者募集 「めざせ20歳!服部幸先生の猫塾」大阪で開催

猫の飼い主さんなら是非知っておきたい、自宅でできる健康管理の方法や、気をつけるべき数値を学びます。正しい知識を身につけて、20歳を目指しましょう!

この特集について
診察室から
動物臨床医学研究所の理事長を務める山根義久獣医師が、ペットの病気に関する質問にわかりやすく答え、解説するコラムです。
イチオシ記事を毎週お知らせします
お役立ちから感動のストーリーまで
編集部のイチオシ記事を
毎週金曜日にメルマガでお届けします。
Follow Us!


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。